円高が加速、国内自動車メーカーの業績悪化に拍車

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円高の加速で国内自動車メーカーの業績への影響拡大が懸念されている。米国が実質的なゼロ金利政策に移行したことで日米の金利差が逆転。円買い・ドル売りの流れが一段と加速している。政府・日銀が金利引き下げなど円高是正の方策をとらなければ輸出で日本経済を牽引してきた自動車メーカーの業績悪化がさらに深刻さを増す。

米連邦準備理事会(FRB)は17日、政策金利をそれまでの年率1%から0.00-0.25%へ引き下げ、史上初の実質的なゼロ金利に踏み切った。これにより日米の金利差が逆転。資金がドルから円に流れる動きが加速し、円高に拍車をかけている。17日のニューヨーク外国為替市場では1ドル87円13銭まで上昇し、円が13年5カ月ぶりの高値をつけた。18日の東京外国為替市場も87円79銭と引き続き87円台で推移した。

ホンダは17日、10 - 3月下期の為替レート予想を従来の1ドル100円から95円に引き下げた。販売不振と想定以上の円高を折り込み、通期の営業利益を前回予想の5500億円から1800億円へ3分の1に引き下げた。トヨタの場合、ドルに対し1円の円高により半年間に200億円の利益が吹き飛ぶ。円高の加速でトヨタの業績も下期は赤字になると見られる。

《編集部》

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