日本鉄鋼連盟が発表した10月の粗鋼生産量は、前年同月比2.7%減の1009万7000tとなり、29か月ぶりに前年割れとなった。8か月連続で1000万t台となったものの、景気低迷の影響で、鉄鋼需要にも陰りが見えてきた。
10月の炉別生産をみると、転炉鋼が763万8000t、同0.2%減、電炉鋼が246万t、同9.7%減となり、転炉鋼が29か月ぶり、電炉鋼が2か月連続の減少となった。
鋼種別生産では、普通鋼が780万9000t、同3.8%減、特殊鋼が228万8000t、同1.2%増となり、普通鋼が29か月ぶりの減少、特殊鋼は10か月連続の増加となった。
銑鉄生産は同2.5%減の729万tとなり、2か月ぶりの減少となった。10月の高炉稼働基数は前月と同様34基中、28基だった
熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は、同2.7%減の900万9000tとなり、29か月ぶりの減少となった。