米ディーラーの収益25%減

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新車販売が不調なアメリカだが、メーカーと共に大きな打撃を受けているのがディーラーだ。米ディーラーとしては最大手のオートネーションが莫大な負債を抱え、フロリダ州内でのGMディーラーを閉鎖する事態となったり、今年に入ってディーラーの倒産が目立っている。

NADA(全米自動車ディーラー協会)によると、2008年のディーラー収益総額は前年比25%減に留まる、という。

中でも深刻なのはジープ、ボルボ、ハマー、ランドローバー、フォード、サーブ、アキュラを扱うディーラーで、収益減は40%に及ぶ。一方ホンダ、ミニ、ジャガー、スバルを扱うディーラーでは収益増となっているところも目立つという。

今後はディーラーの淘汰が進み、より収益の上がるディーラーしか生き残れない時代になる、と言われている。しかし人気車種のディーラーもすでに飽和状態で、減る事はあっても増える事はない、というのがディーラー業界の実態だ。

もうひとつディーラーを苦しめているのは金融危機がもたらしたクレジット会社や銀行の貸し渋りで、「これまで自動車ローンの申し込みの8割は審査が通っていたが今年に入り30%程度しかローンが組めない状況」と訴えるディーラーもいる。

NADAのアネット・シコラ会長は「政府による金融安定策に自動車ローンの負債保証も組み込まれる事で状況は改善する。全米のディーラーは今こそアクションを起こすべき」と語るが、2009年も新車販売の回復は見込めない、という経済予測が多く、ディーラーの進む道は険しいものとなりそうだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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