【MAPLUS PND登場】「E-100MPはPND差別化時代への回答」…エディア開発者インタビュー 前編

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【MAPLUS PND登場】「E-100MPはPND差別化時代への回答」…エディア開発者インタビュー 前編
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日本のPNDマーケットの立ち上がりから「PONTUS」ブランドでPNDを展開していたエディア。PSP向け「MAPLUSポータブルナビ」での実績をひっさげて、この夏、ハードウェア機能の充実を図った新型PND「E-100MP」をMAPLUSブランドでリリースした。同社の「PNDの再スタート」として位置付けたというE-100MPの商品企画について、同社ナビゲーション事業部の瀬山孝二氏に聞いた。

◆PSP向けのMAPLUSポータブルナビ販売数は10万本以上

----:エディアではこれまで『PONTUS』(ポンタス)をPNDのブランドとして展開しつつ、PSP向けのカーナビゲーションを『MAPLUS』(マップラス)ブランドで提供されていました。今回はPNDの「E-100MP」はPONTUSではなく、MAPLUSとしてリリースしています。

瀬山:2006年に『MAPLUSポータブルナビ』というPSPソフトを発売し、ソニー・コンピュータエンタテインメントさんとのコラボでPSPのGPSレシーバーと同梱して販売していました。07年の暮れには使い勝手を向上したバージョン2をリリースしてい ます。PSP向けのMAPLUSポータブルナビは総計で10万本以上を売り上げていますので、知名度としては大きいと思いますね。

----:この商品をPONTUSではなくMAPLUSブランドで出そうという決定はいつごろでしょうか。

瀬山:今年の初めくらいですね。他のメーカー、特に大手のナビメーカーがどんどんPNDマーケットに参入してくる中にあって、当社としてこの分野にどう取り組んでいくかを考えました。当社としては、ハードウェアを軸としたPONTUSに対して、MAPLUSはカーナビだけではくコンテンツやエンターテインメントまでを提供するソフトウェアを軸としたブランド として位置付けています。従って今回のE-100MPはナビ機能の他にアプリをはじめとする拡張機能を加えていますので、MAPLUSブランドで展開する ことにしました。

また、当社ならではの強みとして、ナビポータルの『MAPLUS Web』を活かしたネット連携にあるのではないか、と。MAPLUS Webは会員が数万の単位でいますので、そのユーザーが使いやすいナビゲーションをPNDで実現したかったということがありました。サイトと連動することで、将来的には地図更新や、アフターサービス、サポート情報の告知といった、CSの向上も図ることができるのではと考えました。

◆測位性能にこだわったハードウェア

----:では今回の新商品であるE-100MPの特徴についてお聞かせ下さい。

瀬山:ハードウェアは、持ち運び用途を考慮して片手で持てる4.3インチの液晶を採用し、IPx4クラスの防滴性能に加えて、3時間程度駆動可能なバッテリーを備えています。また、電子コンパスを採用し、加速度センサーを備えていますので、測位性能の向上が見込めるだけでなく、本体を傾けるだけで横画面・縦画面への自動切り替えも実現しました。バイク向けの取り付けキットの販売も予定しています。

ソフトウェアの部分ではカーナビゲーションとしての基本的な機能だけでなく、カスタマイズの幅を持たせています。たとえばレーンは最大5個まで表示可能ですし、表示数は選択できます。また、地図上に表示するアイコンは、Windowsのようにドラッグ&ドロップで表示項目を選択できたり移動できます。他にも、インターネットの地図サイト『MAPLUS』からPOIやアプリ、声優の案内音声をダウンロード可能です。

----:本体内蔵のセンサー類は数あるPNDの中でも非常に充実している印象です。

瀬山:特徴のないPNDを出しても大手メーカーにはブランド力で勝てません。ならばまずハードウェア、特に測位性能などではトップレベルを確保したかったのです。PNDというと測位性能の面で心配される方が多いので、ハードウェアの部分はこだわりました。GPSに加えて、加速度センサーや電子コンパスを備えていますので、GPSのみの測位よりも自車位置精度は当然ながら優れています。

◆コアなカーナビユーザーほど自車位置精度を重視する

----:ナビゲーションソフトウェアを開発するに当たってのコンセプトは?

瀬山:今回は自車位置精度に力を入れていれました。トンネルや分岐など、加速度センサーからの情報を加えて正確性を向上させています。コアなナビユーザーほど自車位置精度にこだわります。精度の部分では他社に負けたくないという思いです。

----:徒歩モードも用意していますね。

瀬山:このモードを設けたのは、PSPのMAPLUSポータブルナビの徒歩モードを意識したからです。クルマでカーナビ、クルマから降りたら徒歩ナビと、最初から最後までナビゲートすることを想定しています。PNDですが、車内だけでなく外に持ち出して手で持って操作するシーンも考えています。取り外せて軽量・コンパクトなPNDの特徴を活かした使い方を提案したいと思いました。走行モードによって各センサーのバランスを変える仕様になっていまして、たとえば徒歩モードでは電子コンパスの優先度が高められます。

----:ソフトウェアのカスタマイズだけでなくフロントパネルの着せ替えも可能なのですね。

瀬山:筐体そのもののカラーバリエーションを用意することも考えていたのですが、E-100MPではフロントパネルの素材をオプションで複数用意して、ユーザーご自身でパネルを付け替えていただく仕様としました。このデザインを決めるのがなかなかたいへんで(笑)、5、6回はデザイン修正したでしょうか。フロントパネルのネジひとつとっても、業者に何度も足を運んで決めています。

◆MAPLUSは差別化時代のPND

----:これまでの話を聞くと、いままでのPONTUSブランドのPNDとは、設計思想が大きく異なっていますね。

瀬山:企画段階から、やるからには徹底的にこだわろうではないか、と話し合いました。ハードウェアがまずあって、ハードウェアの性能の範疇で盛り込める機能を入れていくのではなく、まず企画先行で、その機能を実現するためのハードウェアを選定していきました。当社としてはE-100MPはPNDの再スタートとして位置付けています。他社のPNDに埋没しない個性派としてこのマーケットに挑むぞ、という決意表明ですね。PONTUSは普及過程のPNDであり、MAPLUSは差別化時代のPNDということになるでしょうか。(後編へ続く)

《聞き手:三浦和也》

《まとめ・構成 北島友和》

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