日産自動車は、国内の自動車業界で初めてでカーボンオフセット活動を実施すると発表した。
カーボンオフセットは、排出されたCO2を、CO2削減事業の効果と組み合わせることで、打ち消す(オフセットする)という考え方。27日発売した『マーチ』の「コレット」で実施する。
日産は、コレット1台につき1トン分のCO2排出権を取得し、日本政府へ届け出る。これにより、コレットを購入したユーザーはCO2削減活動に参加したことになる。オフセットされる1トン分のCO2は、同車で約8000km走行した際のCO2排出量に相当する。日産が日本政府へ届け出たCO2排出権は、京都議定書で定められた日本の温室効果ガス削減目標であるマイナス6%に貢献する。
CO2排出権の取得と日本政府への届出は、非営利団体である有限責任中間法人の日本カーボンオフセット(COJ)に委託する。CO2排出権は自然エネルギー事業などのCO2削減事業から取得する。
日産は、中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム2010」で、社会と協働した包括的取り組みの推進としてオフセットなどのCO2吸収の検討および実施を掲げている。今回オフセット活動を行うことで、顧客のCO2排出削減への関心を高め、削減のきっかけとすることも狙っている。
車両の販売を通じてのカーボンオフセット活動は、国内では初で、同社としては、株主優待としてCO2削減活動に参加する特典の設定に続き、2つ目の取り組みとなる。