気になるニュース・気になる内幕…今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップ、内幕を分析するマスメディアクルージング。
2007年11月26日付
●揮発油税交付金、地方へ2000億円増 検討 自民 政府方針に逆行も(読売・2面)
●野球 社会人日本選手権 トヨタが逆転 初V(朝日・20面)
●トヨタ 中国でSUV量産へ 天津と広州09年メドに年間各5万台規模(東京・1面)
●「30万円」車、ライバルは二輪 低価格カー世界に競う(日経・9面)
ひとくちコメント
先週、メキシコ第2の都市のグァダラハラに立ち寄った。ホンダの現地生産拠点や地元のディーラーなど、メキシコの自動車市場を取材するのが目的だった。
11月というのに日中は30度近い暑さになったかと思えば、夜は10度近くまで気温が下がり、コートを着ることもあった。なにしろ、標高1000m以上で酸素の薄さがのどにこたえ、ミネラルウォーターは必需品。
そんな高原の大地のど真ん中にホンダのメキシコ工場がある。そこでホンダは20年前に二輪車と補修部品の生産を開始、1995年からは四輪車の生産も始めた。そのメキシコでの四輪車の生産台数が20万台に達し、22日午前(日本時間23日未明)には記念式典が盛大に行われた。
来賓としては、昨年12月に就任したばかりのフェリベ・カルデロン大統領をはじめ、ソボ経済大臣、ゴンザラス・ハリス州知事らが出席し、ホンダからは福井威夫社長や関係役員、現地従業員約1300人が参加した。大統領が出席するとあって軍服姿の軍隊が警備にあたるなど、報道関係のセキュリティチェックも厳重だったが、地元のメディアも多く詰めかけた。
驚いたのが翌日の朝刊である。1面トップ記事で掲載するなど各紙が大きく取り上げていた。カルデロン大統領は「ホンダがメキシコにおいて600人の新規雇用と1億4000ドルの投資を行ってくれることに感謝する」と祝辞を述べるとともに「世界で最も投資をしていただける国になるよう、法整備やインフラなどの改善につとめる」とも約束した。
20万台規模の記念式典に大統領が出席するのもメキシコという国ならではであるが、先行する日産の牙城をホンダが切り崩すのにアピール効果は絶大のようだった。