富士通テンは4月1日付で、富士通との合弁会社である富士通マニュファクチャリングエスパーニャ(FMESA)の発行済株式のうち、10%を富士通から取得し、FMESA社を子会社化したと発表した。
FMESA社に対する両社の出資比率は富士通テン55%、富士通45%となる。また、同日付で、FMESA社の社名を「富士通テンエスパーニャ」に変更した。
FMESA社は従来から、欧州市場向けにATMなどの金融端末や自動車用電子機器、カーオーディオなどを生産している。最近は、自動車関連ビジネスが拡大し、今後この比率がさらに高まると予想されることから、富士通テンが同社の経営権を取得することにした。
富士通テンは、1996年にカーオーディオの生産をFMESA社に委託して以来、同社を欧州における重要な生産拠点と位置付け、同地域への供給体制を整備してきた。その後、拡大する欧州自動車ビジネスへの対応を強化するため、2004年2月に25%、2005年3月に追加で20%の株式を富士通から取得し、経営にも参画した。
富士通テンエスパーニャは引き続き、富士通テンと富士通の合弁会社として、欧州地域のニーズに対応するとしている。