日産VQエンジン新型 3.0リットルの可能性

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日産VQエンジン新型 3.0リットルの可能性
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日産自動車が22日に技術発表を行った新「VQ」系V6エンジン。発表されたのは排気量2.5リットルの「VQ25HR」と同3.5リットルの「VQ35HR」の2機種だ。当面、この2エンジンで展開を図っていくという。

ここで気になるのは、両者の中間に位置する3.0リットルモデルの有無だ。大型ミニバンやLクラスセダンでは、3.5リットルほどの排気量はいらないが、2.5リットルでは力不足を感じるというケースも少なくない。実際、トヨタ、ホンダはモデルによって3.0リットルエンジンをラインナップしている。日産は3.0リットルを開発しないのか。

「動力性能比較やマーケティングなど、さまざまな角度から検討した結果、3.0リットルは当面不要と判断しました」と、薄葉洋常務は語る。

「3.0リットルという排気量に対してある程度まとまったニーズがあるのは、実は日本市場くらいなんです。アメリカでは大型モデルには3.5リットルくらいのキャパシティが要求されます。ヨーロッパでは、大型エンジンはディーゼルが主流になってきており、ここでもニーズは少ない」(薄葉氏)

日本市場では3.0リットルのニーズもある程度存在するものの、新型になって性能が向上することもあって、ユーザーの多くは2.5リットルでカバーできると考えているようだ。

もっとも、今後ずっと2系列で行くと決めているわけではなく、「マーケットのニーズによって排気量のバリエーションを増やす可能性もある」(薄葉氏)。当面、ユーザーの動向を見守ることになりそうだ。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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