気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2005年12月8日付
●温風機事故、松下、年末商戦に打撃 10日からCMすべて「注意喚起」に切り替え(読売・8面)
●フォード3万人削減方針米紙報道10工場以上の閉鎖も(読売・8面)
●トヨタ、890万台生産、来年の計画 世界一の可能性(朝日・3面)
●タイ自動車立国へ順風 目指すは「アジアのデトロイト」日系増産で年100万台(朝日・10面)
●ガソリン、レギュラー130円割れ(朝日・11面)
●国内自動車メーカーBRICsに照準 成長市場に売り込み必死 (毎日・9面)
●自民が一般財源化明記 6月までに具体案、/政策を問う:名尾良泰・自工会副会長「余った税金は返すべきだ」(毎日・24面)
●生活改革:後部座席もシートベルトを(産経・15面)
●中国乗用車市場 日本、シェア3割に迫る1−10月中国と首位争い(日経・1面)
●独ポルシェ、VWと部品共通化(日経・9面)
●GM、ワゴナー会長に再建圧力(日経・9面)
●ホンダ、国内販売網を統合 3系列で全車併売、来春から「軽」てこ入れも(日経・11面)
ひとくちコメント
石油温風機による一酸化炭素中毒死亡事故を起こした松下電器産業。週末からの新製品のテレビCMを当面、事故への注意を呼び掛ける内容に全面的に切り替えるという。
きょうの東京を除く5紙にも中村邦夫社長の名で「お詫びと、大切なお知らせ」「とり急ぎ、お客様へのお願い」というタイトルで謝罪の全面広告を掲載したほか、ホームページでも「大切なお知らせとお願い」として、呼びかけている。また、産経などは「揺らぐ松下ブランド」という1面に大きな見出しで、これからの年末商戦に悪影響が出ると懸念している。
「破壊」と「創造」で急ピッチで経営再建に取り組んできた中村社長だが、信頼回復は容易ではなく、業績や株価の急落などによっては進退問題にも発展しかねない。