借金の取り立てに消防車…虚偽通報で逮捕

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山口県警は16日、貸し付けた金の取り立てを行う目的で、借主の自宅が出火したとの虚偽通報を行う嫌がらせを繰り返していたとして、東京都八王子市内で無許可の貸金業を営んでいた24歳の男ら3人を貸金業法や出資法違反、偽計業務妨害の容疑で逮捕した。

山口県警によると、業務妨害や出資法違反容疑で逮捕されたのは、東京都内でヤミ金営業を行っていた24歳の男ら3人。この3人は無許可の貸金業を営み、山口県内に在住する男性ら3人に対し、法定金利の最大148倍という高利で現金を貸し付け、返済が滞った場合には猛烈な取立てを行っていた疑いがもたれている。

3人は取り立てを逃れようとした借主に様々な嫌がらせを行ってきたが、別の出資法違反容疑で逮捕・起訴された30歳の男から「出てこないやつには消防車を呼んでやれ」などとアドバイスを受け、虚偽の通報を繰り返していた。

直接の逮捕容疑となった虚偽通報は今年2月13日の午前11時45分ごろ、周防大島町内に在住する借主男性を呼びだす目的で、同町の消防業務を行う柳井消防組合・東消防署に対して行われた。この際には3台の消防車が緊急出動している。

この会社の社員らは全国35都府県で合計87回の虚偽通報を行っていたが、その中でも山口県内が最も多く、このために山口県警が主導となって捜査を続けていた。今年4月にはこの会社の家宅捜索を実施。合計5台のプリペイド式携帯電話を押収しているが、電話機には虚偽通報の実施を裏付ける発信履歴が残されていた。

グループは強引な手法で貸し付けた金の回収を行い、少なくとも1億円以上の利益を上げたものとみて、警察では逮捕した関係者を厳しく追及。事件の全容解明を急ぎたいとしている。

《石田真一》

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