名古屋市中区栄の南大津通商店街のメインストリート南北約700mに無線LANアクセスポイントを10基設置し、道行く人、走るクルマを無線LANでつないで様々なサービスを提供する「インターネットITS通り」の実証実験。13日に行われたこの実験をレポートする。
■無線LANで3元同時テレビ電話
次に場所を移動して、栄ガスビル6階の特設会場でこの会場、移動するクルマ、東京ビッグサイトのワイアレスジャパン会場の3カ所を同時にを結ぶ動画付きミーティングのデモが行われた。
ソフトはよく使われているスカイプで、安定したLANであれば特にどうということはない仕組みだが、街頭無線LANで移動するクルマとつなぐわけでその成果が期待されるところ。
はたして、デモは大きな問題なく成功。動画は切れることはなかったものの、時々ストップすることもあったが、これは現地で使用されたインターネット帯域(今回は既存のASDL約1MB程の通信)の問題とのこと。
しかし、クルマが移動しながらLANにつながるという実験の成功は、たいへん素晴らしい成果と言ってもいいだろう。
■イルミネーションもLANで制御
なお、この会場には発光ダイオードのイルミネーションを無線LAN経由で制御する仕組みも展示されていた。最近は電飾が冬の商店街の名物となっているが、電飾もサーバーから無線LANを介して制御されることで、バリエーション豊かに光らせることができるという。
今後のスケジュールは、9月以降、商店街ポータルなどのコンテンツの充実が計画されている。ハード面でのさらなる安定と同時に、ソフト(この仕組みを使ったサービス)を充実させることが今後の課題だろう。一部の実用化と全国展開は来年1月からスタートするとされている。