栃木県警は21日、関東や東北地方で組織的な自動車窃盗を行っていたとして、窃盗グループのメンバー10人を窃盗容疑で逮捕(一部は再逮捕)するとともに、2人を同容疑で書類送検した。
グループは盗んだクルマを暴力団関係者に転売していたとみられ、警察では余罪についても追及している。
栃木県警・捜査1課によると、窃盗容疑で逮捕されたのは、小山市内に在住する指定暴力団組員を自称する57歳の男を筆頭とするグループのメンバー10人。
この男が率いるグループは、暴力団関係者から車種のオーダーを受けた上で、ターゲットとするクルマを物色。ドアキーをピッキングツールで開錠した後、別のメンバーがキーシリンダーを破壊してエンジンを始動。偽造ナンバーを装着し、自走させてグループのアジトまで運んでいた。
被害を受けたのはトヨタ『セルシオ』などの国産高級車や、メルセデスベンツなどの高級輸入車で合計66台。いずれも暴力団員に人気のクルマばかりだった。
また、このメンバーは窃盗のターゲットとしないクルマについては、車上荒らしを行っており、こちらの被害は400件を超えるものと推定されている。
グループで出かけた旅先でも犯行を重ねていたとみられ、自動車盗難とはリンクしない場所での被害も数件あるとみられる。
警察ではグループを厳しく追及。クルマの売却先などを調べていく方針だ。