京都府警は3日、酒気帯び運転の発覚を恐れ、横転事故を起こしたクルマを現場に放置したまま逃走していた警察職員の男に対し、同日付で懲戒免職処分にするとともに、道路交通法違反容疑で書類送検した。
京都府警・監察官室によると、飲酒運転を原因とする物損事故を起こし、警察に通報しないまま逃走していたのは、府警本部・情報管理課に所属し、技術系職員として勤務していた37歳の男。
この男は2004年12月16日、酒を飲んで帰宅する際に乗用車を運転。城陽市平川付近の市道でガードレールに激突し、クルマを横転させる事故を起こした。クルマは事故によって自走不能となったことから、男はクルマを現場に放置したまま徒歩で帰宅している。
近隣の住民から通報を受けた警察が捜査を開始。翌朝には男の存在を突き止め、任意で聴取を行ったところ、飲酒運転の事実と発覚を恐れて逃走していたことを認めた。
警察では道交法違反(事故不申告)として処理しようとしたが、違反前歴の照会を行ったところ、この男は2004年1月にも酒気帯びが原因とみられる信号無視を発見され、現行犯での摘発を受けていることが判明した。
その際、この男は警察職員であることを隠蔽するため、住所や職業について虚偽の供述を行っていたこともわかり、監察官室では「今回の件でも逃亡を企てており、警察職員とは思えないほど容疑が悪質」として、懲戒処分の実施を検討していた。
その結果、懲戒処分に相当すると判断。3日付けで処分を実施している。警察では「職員の教育を徹底し、同様事案の再発防止に努めたい」とコメントしている。