『マツダ6MPS』の開発テーマは「ソフィスケーテッド&ハイパフォーマンス」。これは2年前のパリサロンで「マツダ6MPSコンセプト」を発表したブース前社長が表現した言葉そのものだ。
ネーミングこそ「マツダ6」(日本名『アテンザ』の欧米での名称)を継承しているが、キャビン以外の全体のシルエットデザイン、約7割が一新された。中でも、Aピラーより前部がリデザインされたことで、アテンザのエレガントなイメージが、より力強く大胆な、ボールドな「MPS」モデルへと変身している。
高められたボンネットや強調されたフェンダーライン等、ボディのフォルムはあくまでもマッシブだが、ハイパフォーマンスモデルにありがちな、これ見よがしの大型スポイラー装着などは一切排除。「走り一辺倒」のレーシーなイメージに偏らない、洗練されたデザインにまとめられている。
「ボールド」(大胆な線の力強さ)かつ「センシュアル」(熟成された造形の深さ)なテイストに、 マツダ流のハイパフォーマンスが表現されたモデルだ。
北米の安全基準に適応した前後の大型バンパーは、フロントが、大型エアインテークやフォグランプベゼルなど『RX-8』の流れを汲んだもので、いっぽうリアには、斬新なT字型のエアロバンパーを採用。大型のデフューザーを持つエクゾーストテールパイプが特徴だ。
これらはRX-8に端を発する次世代のマツダ・スポーツカーラインナップの柱となるデザインといえる。