心配して声を掛けることも許されない?

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大阪府警は12日、泥酔状態で軽自動車を運転して自転車に乗った女性を追いかけまわし、クルマから降りた後にこの女性に対して殴る蹴るの暴行を行った20歳の女2人を強盗傷害容疑で逮捕した。2人は「説教されたと思い、腹が立った」などと供述。暴行の事実を大筋で認めているという。

大阪府警・岸和田署によると、事件が起きたのは12日未明だという。同日の午前0時40分ごろ、岸和田市沼町付近の市道で、路上を裸足で歩く2人の若い女を、自転車で現場を通り掛かった60歳の女性が発見した。

裸足で歩いていることを不審に思った女性は、2人に対して「大丈夫ですか?」と声を掛けた。しかし、この2人はこれに対して激怒。女性に対して「何やねん。うるさいわ、放っておけ」などと罵声を放った。女性がその場から離れようとすると、女たちは「逃げるな」と大声を上げ、近くに止めてあった軽自動車に乗りこみ、女性の自転車を猛追した。

女たちは自転車の前方にクルマを止めて走行を妨害。警察に通報しようとした女性から携帯電話を取り上げ、殴る蹴るの執拗な暴行を加えて女性に全治1カ月あまりの重傷を負わせたという。

2人は現場から逃走しようとクルマを走らせたが、現場から200mほどの地点で側溝にタイヤを落として立ち往生したところを、通報を受けて駆けつけた警察官に発見され、強盗傷害容疑で緊急逮捕されている。

逮捕されたのは、いずれも20歳の女。逮捕当時は泥酔状態で、警察の取り調べに対して2人は「知らない人間にいきなり説教されたように思えて腹が立った」、「ケンカを売るような言葉で責め立てたのに勝手に逃げたので頭にきた」などと供述しているという。

泥酔状態でクルマを運転していることもあり、警察では道路交通法違反(酒酔い運転、同幇助)の容疑でも2人を厳しく追及する方針だが、親切心で声を掛けた女性が暴行されたことについて、警察では「若者がキレやすくなったと言われて久しいが、今回のケースはあまりにもひどすぎる」とコメントしている。

《石田真一》

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