6日夜、静岡県内の東名高速道路で、速度違反で摘発したトラックの運転手に対し、違反処理を行っていた神奈川県警・高速隊の30歳巡査長が、後続の大型トラックにはねられた。巡査長は収容先の病院で死亡している。
神奈川県警・高速隊、静岡県警・高速隊によると、事故が起きたのは6日の午後9時45分ごろ。これより以前の午後9時40分ごろ、静岡県小山町付近の東名高速上り線をパトロールしていた同隊の覆面パトカーが、車間距離を詰め、さらには制限速度を超過した状態で走っているトラックを発見。停止を呼びかけた。
パトカーはトラックに対して路肩に停車するように指示。小山町竹之下付近で停車させ、パトカーに乗務していた2警官のうち、30歳の巡査長が免許証の提示などを求めるため、トラックの運転席側に歩み寄った。直後に走行車線(第1車線)を走ってきた大型トラックが巡査長をはねた。
巡査長はすぐに病院へ収容されたが、頭などを強打しており、収容先の病院で死亡した。警察では大型トラックを運転していた男から事情を聞き、業務上過失致死容疑などで検挙する方針だ。
調べに対してこの運転手は「路肩に立っている警察官に気づくのが遅れた。回避をしたが間に合わなかった」などと供述しているという。一緒にいた警察官によると、事故当時は停止を命じたトラックの真後ろに赤色灯を点灯させたままのパトカーを止め、後続車に対しても注意を促していたという。