北海道警は6日、日高支庁にある4つの町(三石町、様似町、新冠町、えりも町)で車上荒らしが今月に入ってから相次ぎ、同日までに約100件の被害を出していることを明らかにした。
手口はまさにプロの犯行で、カギのシリンダーごと外すなどいくつかの特徴があるという。
警察では「車上荒らしを専門に手がけるグループが来訪し、犯行に及んでいる可能性が高い」として、深夜早朝のパトロールを強化する対策案を打ちだしている。
これは北海道警・浦河署などが明らかにしたもの。日高付近での車上荒らし被害は今月に入ってから急増。1日深夜から2日早朝にかけては34件、2日深夜から3日早朝にかけては39件が確認されている。
いずれの現場も国道336号線に隣接した地域で、キーシリンダーをドライバーなどで破壊し、短時間での開錠を目指すという手荒な手口。しかし、近隣ではこれまでに同様の被害はほとんど発生しておらず、警察では「地元以外の場所から窃盗団が訪れた可能性が高い」とみる。
また、ほとんどの犯行は深夜に行われているとみられるが、街灯の無い場所でも手際良く犯行を行っている形跡が見られ、このことからも「一朝一夕で身についた技術とも思えない」と推定する。
警察では事件発生以後、深夜のパトロールを強化して対処しているが、管轄エリアが広すぎるため、完全に見回りが出来ているとは言えない状況だ。
このため、住民には「車内に貴重品や現金を置かない」という啓蒙活動を行っているものの、被害発生は止まる気配は見えない。