多治見市(岐阜県)は17日、同市の消防本部に所属する26歳の消防士が免許停止期間中に救急車を無免許状態で運転するという不祥事が起きていたことを明らかにした。
発覚が今年になってからで、刑事責任は時効となっており問えないが、市では何らかの懲戒処分を科す方向で検討を始めた。
多治見市と多治見市消防本部によると、問題の消防士は公務外のスピード違反が原因で1999年に30日間、2000年に90日間の免許停止処分を受けた。しかし、その事実を上司には報告しないまま勤務を継続。最初の免停期間中に7回、2回目に43回も救急車を運転した。
今月に入り、市に対して「免停期間中に救急車を運転した職員がいる」との通報が寄せられ、違反歴などを調べたところ、今回の事態が発覚したという。職員は市が行った事情聴取に対して「処分を恐れて報告をしなかった」と供述しているという。
無免許運転に関してはすでに時効を迎えているために刑事処分を科すことは不可能だが、市では何らかの懲戒処分を検討している。