ひったくり犯罪のターゲット---コンビニでのATM利用者

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兵庫県警は15日、今年11月末までに兵庫県内で発生したひったくり犯罪の件数が約3600件に達していることを明らかにした。

少年による犯行が大半とみられているが、中には銀行で現金を引き出した直後に被害に遭っているケースもあり、警察では大金の持ち歩きをしないよう、注意を呼びかけている。

これは兵庫県警・街頭犯罪等抑止総合対策室が集計したもの。「今年1月から11月末までの間、県警がひったくり犯罪として受理した110番通報のうち、現金被害のあった事件」をカウントしている。

現金被害が確認されなかったり、通報せずに被害者が泣き寝入りしたケースなどは件数に含まれていないため、「あくまで参考値」としながらも、この期間に発生した件数は3584件だった。

最も発生件数が多かった地域は尼崎などを含む「阪神間」で2146件、次いで「神戸市内」の745件となっている。1件あたりの被害額は少ないものの、発生した全ての事件での被害額を合計すると約1億3500万円となる。

少年による“お手軽犯罪”の傾向が目立つのは相変わらずだが、今年目立ったのは「金融機関で現金を引き出した直後に狙われる」というケース。

最近では銀行だけでなく、コンビニエンスストアにもATMが設置されていることから、犯人が店内でマンガなどを立ち読みしながら現金を引き出すターゲットが訪れるのを待ち、ターゲットが店を出た直後に原付バイクで追跡して犯行に及ぶ…といった事件が急増しているという。

一方、兵庫県警では今年に入ってからひったくり犯約170人を検挙しているが、お手軽犯罪だけに歯止めが掛かる様子が全くない。

県警では「被害を防ぐためには多額の現金を持ち歩かないようにして」と呼びかけており、ATMが設置されたコンビニでたむろす少年グループを発見した場合には、積極的に職務質問を実施するなど、犯行を未然に防ぐ取り組みも進めていきたいとしている。

《石田真一》

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