兵庫県警は18日、今年6月に伊丹市内で原付バイクを使ったひったくり事件を起こしたとして窃盗容疑で逮捕・起訴した20歳の男が、他にも約270件のひったくり事件を起こしたと自供していたことを明らかにした。
警察では男が自供した事件について、これまでに警察への被害届が出ている事件との照合作業を急ぐ方針だ。
兵庫県警・捜査三課、同・尼崎北署の調べによると、この男は今年6月10日の午後、伊丹市内で原付バイクを使ったひったくり事件を起こした。その後、尼崎市内に犯行に使ったバイクで移動し、路上で盗んだハンドバッグを物色しているところを尼崎北署員に発見、職務質問された結果として窃盗容疑で逮捕された。
男は取り調べの際、京都市内の実家を昨年8月に家出し、それ以後はひったくりを行いながら生活していたと供述。盗んだ現金は遊興費だけでなく、生活費として使っていたことも明らかにした。
逮捕されるまでの間に起こしたひったくり犯罪の件数については、本人も「正確にはわからない、だけどかなり多いと思う」と話しており、これまでに約270件についてはほぼ裏付けが取れたという。1カ月に最高40万円を稼いだ月もあり、高額な収益を上げた日にはホテルに泊まるなどしていたようだ。
警察ではこれまでに判明した事件のうち数件について、18日までに追送検の措置を取ったが、男が自供したうち判明してない分についても照合作業を進めていくとしている。