カリフォルニア州サンタモニカで、86歳の男性が運転するクルマが歩行者天国のファーマーズ・マーケットに突っ込み、およそ4ブロックを暴走して10人を死亡、40人に重軽傷を負わせた事件は、アメリカ全体に大きな衝撃を与えた。
この男性は、警察の取り調べに対し「何が起こったのかわからない。ブレーキとアクセルを踏み間違えたのかも知れない」と語っているが、死亡者の中には2歳の子供も含まれており、代償はあまりにも大きい。
アメリカでは以前から、70歳以上のドライバーの運転免許更新時には実地テストを行うべき、という議論があるが、費用がかかりすぎる、としてほとんどの自治体で実施されていない。
カリフォルニア州では、16歳から取得できる運転免許の年齢制限を18歳に変える動きが進んでいるが、シニアに対しても同様の制限を設けるべきなのか、それとも個別に対応すべきなのか、結論は出ていない。
しかし、今回の事故をきっかけに、シニアドライバーに対する法的規制の動きが全米で起こりそうな気配だ。