幼児殺人事件で被告が否認……ゲームセンター駐車場連れ去り

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昨年7月下旬、愛知県豊川市内のゲームセンター駐車場から1歳10カ月の幼児を連れ出し、岸壁から海に投げ落として殺害したとして殺人罪に問われた36歳の男に対する初公判が17日、名古屋地裁で行われた。男は容疑を全面的に否認している。

この事件は昨年7月28日未明に発生している。豊川市内のゲームセンター駐車場に置かれていたクルマの中で眠っていた1歳10カ月の男児が行方不明になり、同日早朝に4km離れた御津町の三河湾岸壁で遺体が発見されたというもの。

男児はイモビライザーが装着され、ドアを強引に開けると警報音が鳴るアメリカ製ミニバンに乗せられていたが、男児が行方不明になる直前、開けた窓から通行人に手を振る男児が目撃されており、警察では男児が自分で窓を開けた後、何者かがその隙間から男児を外に連れ出し、海に投げつけて殺害したとみて捜査を続けてきた。

その結果、被害者の父親がクルマを止めた向かい側付近にクルマを止め、仮眠していた男が犯行に関わった可能性が高いと判断。この男から任意で事情を聞いていたところ、「男児の泣き声がうるさく感じ、発作的に殺そうと思いついた」と、犯行をほのめかす供述を行ったため、殺人と未成年者略取の疑いで逮捕している。

その後、男は「実は俺じゃない」など、容疑を認めたり否認したりするなど、供述を二転三転させたが、検察では「男の犯行に間違いない」として起訴に踏み切った。

17日の初公判で、男は起訴事実に誤りがあると主張。裁判官に対して「海には行っていないし、幼児を連れ去ってもいない」などと自論を展開し、容疑を全面的に否認した。
弁護側も「被告が犯行を行ったというのは状況証拠のみで、客観的な証拠は何一つない」と主張している。

《石田真一》

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