車上荒らし、迷惑を被ったのは321人の生徒

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愛知県教育委員会は10日、県内の県立高校に勤務する43歳の男性教諭が帰宅途中に立ち寄ったパチンコ店の駐車場で車上荒らしの被害に遭い、期末試験の答案用紙や出席簿などが入ったバッグを盗まれていたことを明らかにした。答案を盗まれたために採点が出来なくなった同校1年生の英語試験については、321人を対象に再び実施されている。

県教委によると、この教諭は今月2日の夜、勤務先の高校から帰宅する途中、岐阜県各務原市内のパチンコ店に立ち寄って2時間ほど遊戯したが、その際に駐車場に置いたクルマが車上荒らしの被害に遭い、期末試験で使用した英語の答案用紙や出席簿、自分が担当する181人の成績票などが入ったバッグを盗まれた。教諭は同日中に警察へ被害届けを出し、勤務先の高校には翌日被害発生を報告した。

教諭は全校生徒にも謝罪し、答案が盗まれたことで採点不能になった英語の試験については、公平性を保つため1年生全員(321人)を対象に、問題を変えた状態で再試験を行なっている。

帰宅途中の教師が飲食店やパチンコ店などに立ち寄り、車上荒らしの被害に遭う例は全国で頻発しており、その度に成績表やPTA会員名簿など、個人情報に直結する資料が奪われている。

今回被害に遭った教諭も学校と県教委に対して「学校で勤務時間中に採点処理できなかった答案を自宅に持ち帰って、採点しようと思った」と供述している。大量の個人情報を持ち歩いているという実感がないことが、この手の事件の頻発を招く一因になっているのでは。

《石田真一》

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