岩手県教育委員会(県教委)は20日、二戸教育事務所管内の県立高校に勤務する39歳の男性教諭が19日未明に飲酒運転で警察の摘発を受けていたことを明らかにした。
今月16日に内部処分の規定を改め、酒気帯び運転の摘発は2回で原則懲戒免職とする厳罰化を決めたばかりだが、施行が7月1日だったため、この教諭は旧規定で処分される見込みだ。
この男性教諭は19日の午前4時19分ごろ、盛岡市上ノ橋町の市道を自分の所有するクルマで帰宅していたが、フラフラとした挙動であるのをパトロール中の盛岡東署員が目撃。クルマを停止させて呼気検査を実施したところ、呼気1リットルあたり0.22ミリグラムのアルコールを検出したため、道路交通法違反(酒気帯び運転)の容疑で検挙されたという。
教諭は前日の18日午後から休暇を取り、盛岡市内の飲食店で知人らと酒を飲んでいたが、「クルマで4時間仮眠を取っており、アルコールが抜けたと思ってクルマを運転した」と県教委に対しては説明しているようだ。
県教委では今月16日、教職員の飲酒運転が減らないことに業を煮やし、酒気帯び運転は2回、酒酔い運転なら1回の摘発で原則懲戒免職処分という、厳しい罰則を決めたばかり。しかし、その施行は7月1日を予定していたため、今回摘発を受けた男性教諭については旧基準での処分が実施される。新基準で定められた「酒気帯び運転2回で免職」というカウントも勘定されない見込み。
岩手県では先月末にも久慈市内の小学校に勤務する小学校校長が、血中アルコール濃度のピーク時にクルマを運転し、酒気帯び事故を起こしたばかり。罰則を強化するだけではなく、人体がアルコールを分解するプロセスを学ばせるといったことも必要かもしれない。