日産が役員報酬の上限アップ ---何とトヨタを上回る!!

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日産自動車は、19日に開く定時株主総会に取締役の報酬の上限を現行の15億円以内から20億円以内に引き上げる定款変更を議案として提出する。業績が上がれば役員の巨額報酬は当然という、欧米型の経営スタイルをより鮮明にする。承認されればトヨタの報酬総額を上回るだけでなく、日産は役員数が少ないだけにトヨタの役員との1人当たりの報酬格差も一段と開くことになる。

日産の取締役は、現在9人だが塙義一会長ら2人が退任する株主総会後は7人となる。このため、新しい規定で上限まで支払った場合の1人当たり平均報酬は約2億8500万円となる。日産が02年度に実際に支払った役員報酬は約13億円だった。

これに対し、トヨタの役員報酬の上限は15億円余りで、現在の日産とほぼ同規模。02年度は日産より1億円少ない約12億円が支払われている。ただトヨタには、いわゆるヒラ取締役(24人)については原則、部長職を兼務しているため役員報酬に計上されない「使用人(従業員)」としての報酬もある。それでもトヨタの場合は取締役が58人に及んでいるだけに1人当たりの報酬では日産と大きな開きがある。また、トヨタも26日の株主総会後に取締役を27人に削減するが、役員報酬の上限変更は行わないので、今年度も総額、1人当たりともに日産を下回ることになる。

《池原照雄》

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