大阪市の磯村隆文市長は6日、長居公園(東住吉区)内へ設置された地下駐車場を災害時の避難場所として活用していくという考えを示し、非常食料などの備蓄を徐々に進めていくとの方針を明らかにした。
長居公園は総面積65万7084平方メートルの巨大な公園で、内部にはワールドカップでも使用された長居陸上競技場などの各種施設がある。今回、避難場所としての活用が検討されることになった地下駐車場はワールドカップ開催に先立ち、昨年4月に設置されている。長さ142メートル、幅60メートルの広大なスペースがあり、通常は255台収納可能な有料駐車場として機能している。
大阪市の検討案では、この地下駐車場を自然災害発生時の避難場所として活用。非常食や毛布など、必要な物資の備蓄を進めていくという。駐車場は阪神・淡路大震災級の地震にも耐えうる設計となっており、地下に設置(つまり屋根付き)というロケーションから、悪天候などにも対応できる。
関西圏では阪神・淡路大震災の発生以後、大規模な避難場所の確保が自治体内で大きな目標となっているが、地下に設置された駐車場を避難スペースとして活用するというアイデアはこれまでなく、今後の動向が注目される。