神奈川県は18日、小田原土木事務所が11月上旬から箱根町内の国道1号線(一部区間)で行っていた「ドリフト族対策工事」が完了したことを明らかにした。チャッターバーと呼ばれる高さ4.3センチの金属製の突起を路面に設置するもので、これによってドリフト走行は事実上不可能になる。
今回の工事は箱根町内の国道1号線のうち、大平台付近の1.1km区間で行われた。カーブ部分のセンターラインを拡大し、そこにチャッターバーと呼ばれる金属製の突起を埋め込んだ。チャッターバーは一般的には「キャッツアイ」と呼ばれるもので、高さ4.3センチ、長さ30センチ、幅18センチの金属製。一般の車両であればセンターラインを逸脱した際にも超えられるが、車高を低くく改造したクルマが無理にドリフト走行しようとすると、車体や車輪(特にアルミホイール)に大きなダメージを与えるという。
箱根町では数年前から週末になるとドリフト族のクルマや、その暴走を見物に訪れるギャラリーが殺到。高速で走行し、ドリフト走行時には対向車線への進入を前提としているため、地元住民のクルマと接触するような事故が多発していた。また、騒音で眠れないという苦情が殺到していた。
県は道路を管理する国に対して防止策の実施を働きかけていたが、予算の関係もあるとこから国が実施することは難しいことから、工事の承認を得た上で県が実施していた。来年以降も箱根町内の他区間でも同様の工事を予定しているという。