映画の見すぎ? 冬山を結ぶトンネルが閉鎖された理由とは…

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映画の見すぎ? 冬山を結ぶトンネルが閉鎖された理由とは…
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長野県大町市から富山県黒部市の黒部ダムに至る「関電トンネル(全長6.1km)」が、今月1日からテロ対策を目的に閉鎖されていることが明らかになった。

これは12日付けの読売新聞が報じたもの。立山黒部アルペンルートの真ん中にある同トンネルは毎年4月20日から11月30日の間、トロリーバス(電力で動くバス)が運行されるが、それ以外の期間でも立山や剣岳方面へ向かう登山客が徒歩で通行することができるようになっていた。ところがトロリーバスの運行終了後から、本来は通行できるはずのトンネルがテロ防止対策の一環として閉鎖され、24時間閉鎖されることとなった。ダム関係者の車両などは通行できるものの、一般の立ち入りは完全にシャットアウトされた状態だ。

トンネルを管理する関西電力は先月末、登山計画書けなどを受付する富山県警に対して「保守管理の徹底」を理由に閉鎖を通告。これにより富山県警も提出された登山計画書の申請者に「トンネル通行ができないため、富山県側から長野県側への縦走ができない。富山側へ引き返すコースに変えてほしい」と伝えているという。

登山関係の団体などは関西電力に対して異議を申し立てているというが、関西電力がこれに対して応じる態度は見せていない。

黒部ダムは昨年夏に公開された映画『ホワイトアウト』の舞台となった場所(原作では新潟県の設定)。テロリストがダムと下流域の住民20万世帯を人質に50億円を政府に要求するというストーリーだが、関西電力がここまで警戒を強めているのは“事実は小説より奇なり”を実践する時代背景があるからだろうか? たしかにこの映画公開時に世界貿易センタービルが破壊されるとは誰も思っていなかったが…。

《石田真一》

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