ミニバンに続くSUV人気が高まる中、車内でカーAVを楽しもうというユーザーが増えているのがアメリカ市場の最大の特徴だ。その中心となるのはいうまでもなくDVDで、なかでも1DINでモニターまでも一体化したDVDプレーヤーはその省スペース性から大いに注目を浴びた。
ケンウッドがリリースするKVT-910DVDもその一つで、6.5型ワイドにタッチパネル機能を備えて操作性の向上に大いに寄与したことが話題を呼んだ。ケンウッドは日本でもタッチパネルに対して熱心だが、これをアメリカ市場でも実践しようというわけだ。パイオニアは、7型ワイドモニターとDVDプレーヤーを1DINで一体化したモデルを新たに用意し、ヘッドユニットやデコーダーなどと組み合わせることで本格的なカーAVシステムを狙っている。
車載用DVDに関しては少々後れをとっていたソニーは、今年ようやく6連奏DVDチェンジャーで市場参入を果たすことになった。ボディはやや大きめではあるが、このDVDチェンジャーは日本市場での展開も噂されている。1DIN型レシーバーとしてさらにラインナップを拡充したのがパナソニックだ。現在のDVDオーディオ対応モデル『DVR909』に加えて、DVDオーディオも4chでのみ出力が可能な『DVR7000』を追加したのだ。さらに日本でも発売した7型ワイドモニターと一体化した1DINモデル『VMD9000』なども加わり、DVDにおけるラインナップの充実は他メーカーの追随を許さないものとなった。
クラリオンやアルパイン、イクリプスは単体DVDプレーヤーとインダッシュ型モニターを組み合わせる形での展開となったが、これにリア用モニターを組み合わせられるものがほとんど。
とくに今年目立ったのは、複数のソースを入力することができるシステムを備えているものが多かったことである。たとえばフロントでナビゲーションを使い、リアではTVあるいは、ゲーム、DVDなどを楽しめるようにしたもので、音声はコードレスのヘッドホンで楽しむ。この流れはカーAVでの主流となりそうな状況にあり、こうした流れは日本にも大きな影響を与えそうだ。