廃棄エアバッグ由来の再生ナイロン66樹脂開発を加速

東レ株式会社との協業体制をさらに強化



リファインバース株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:越智晶、以下「リファインバース」)と東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:大矢光雄、以下「東レ」)は、廃棄エアバッグや端材を再生したナイロン66樹脂素材の開発に向けて協業をさらに深化させるため、MOUを締結し開発を加速してまいります。
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■背景

年間に廃車となる自動車はおよそ273万台とされており※1、廃棄されるエアバッグは約1,900トン※2にのぼります。これまで使用されなくなった自動車に装着されていたエアバッグの多くはASRとして処理されており、ほとんどリサイクルされていませんでした。一方で、欧州連合(EU)における自動車の循環設計および使用済自動車(ELV)管理に関する規則案の影響により、日本国内においても再生材の更なる供給・活用に向けた取り組みが進んでいます。
しかし、エアバッグなどの複合材料は技術的な課題からリサイクルが進んでおらず、循環型社会の実現に向けた新たな解決策が求められていました。
リファインバースでは、シリコーンゴムとナイロン生地を分離する独自技術を開発し2019年よりエアバッグを再生したナイロン素材「REAMIDE(R)」(リアミド)の事業を開始しました。全国各地の自動車解体事業者から自社で廃棄エアバッグを回収しており、現在では、回収先企業は100社を超えています。「REAMIDE(R)」は建材や結束バンドなど様々な製品や部品へ活用されています。今回、さらなる高品質を追求したエアバッグ由来のナイロン66樹脂「REAMIDE(R)」の開発に向け、東レとの協業を一層強化いたします。
※1経済産業省 令和5年度自動車リサイクル法の施行状況  ※2自社調べ

■本取り組みについて

エアバッグの端材回収や廃車からの回収、シリコーンの剥離、洗浄、リペレット加工の工程をリファインバースが実施し、コンパウンド処方設計や量産を東レが実施するという役割分担で開発を推進します。
現在、ナイロン66樹脂に残存する異物をできる限り低減するため、剥離、洗浄、リペレット加工工程の最適化を進めており、従来品を上回る品質の「REAMIDE(R)」の開発に成功しました。
開発した「REAMIDE(R)」は、日本国内で回収されたELV由来のPCR(Post-Consumer Recycled)材として初めて※3東レの品質要望をクリアできるレベルにまで改良されました。
今後も本取り組み推進することで、国内で廃車から回収するエアバッグを自動車用途に再利用するサプライチェーンの構築を目指してまいります。
※3 当社調べ


~全国からエアバッグを回収し、再生したナイロン素材「REAMIDE(R)」のご紹介~
 リファインバースでは、全国各地を回り廃車エアバッグの回収を行っています。現在は約30都府県に回収網を広げ、回収先企業も100社を超え、さらなる拡大を進めています。回収したエアバッグは、愛知県一宮市の自社工場で「REAMIDE(R)」に生まれ変わり、建材や結束バンドなどの製品として循環活用しています。
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廃車のエアバッグ
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エアバッグ回収の様子



■リファインバースグループについて
「誰にもない視点と技術で、未来の富をつないでいく」
20年以上前からサーキュラーエコノミーを実践し、様々な素材の再生・開発に取り組んでいます。オフィスや施設で大量に廃棄されるタイルカーペットを、水平循環型リサイクルを実現した再生素材 「リファインパウダー」にするため自社工場で回収・再生をおこなう事業や、廃漁網や廃車エアバッグから高品質リサイクルナイロンペレット「REAMIDE」(リアミド)に再生する事業を展開。2023年からは、鳥の羽根「フェザー」を原料にした新しいバイオ素材「ReFEZER」(リフェザー)を開発し新事業を開始するなど、ビジネスの力で循環型社会を実現するため事業の拡大と研究を行っています。

プレスリリース提供:PR TIMES