「カプセル化鉄触媒」開発、世界初の長期保管安定性を実現…シリコーンTIM量産に道

カプセル化鉄触媒で製造したシリコーンTIM
  • カプセル化鉄触媒で製造したシリコーンTIM
  • 長期空気暴露時の変化:鉄触媒(左)およびカプセル化した鉄触媒(右)
  • シリコーンTIM製造における量産適性が実証された工程

北里大学の神谷昌宏講師らの研究グループと富士高分子工業は、シリコーン硬化用鉄触媒をシリコーンレジンによりカプセル化することで空気耐性を劇的に向上させる技術「カプセル化鉄触媒」を開発した。

硬化適性と長期保管安定性を同時に満たす鉄触媒の開発は世界初であり、レアメタルである白金への依存度を低減し、持続的かつ安定的なシリコーン製品の産業基盤構築への貢献が期待される。

白金を触媒とした硬化シリコーン材料は、剥離コーティング剤やシリコーンゴム製品に用いられ、工業用途から医療材料、調理器具まで幅広く利用されている。近年では電気自動車(EV)のバッテリーやCPUの放熱用材料としてシリコーン系TIM(Thermal Interface Material)の需要が高まっており、低コスト化・高機能化の要求に応えるため、鉄などを触媒として活用する研究開発が活発化していた。


《森脇稔》

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