原油価格上昇、自動車部品コスト直撃 OEM収益に圧力

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原油価格の変動が、自動車業界の部品コストとOEM(完成車メーカー)の収益構造に影響を及ぼしている。原油価格の変動は、燃料費だけでなく自動車産業の基盤である素材コストを通じて、業界全体の収益構造に影響を与えている。今後も価格動向と企業対応の両面が注目される。

●原油価格高騰の影響が大きい素材

2025年は供給増を背景に原油価格は弱含みで推移したが、2026年に入り中東情勢の緊張などを受けて急騰する局面が見られた。原油価格の上昇は燃料費にとどまらず、石油化学製品を通じて自動車の製造コスト全体に波及している。

とくに影響が大きいのは、樹脂や合成ゴムなどの素材だ。自動車にはバンパーや内装部品、配線被覆などに多くの樹脂が使われており、ナフサ価格の上昇を通じてコスト増につながる。タイヤやシール材などに使われる合成ゴムも同様に、原油価格と連動して上昇する傾向がある。

また、塗料や接着剤、電池材料なども石油由来の化学製品であり、車両1台あたりのコストを押し上げる要因となる。加えて、潤滑油や製造工程で使用されるエネルギーコストの上昇も、間接的に負担を増やす。


《高木啓》

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