横浜ゴムは、ゴム摩擦研究の第一人者のB. N. J. Persson博士との共同研究により、世界で初めてマルチスケールの凹凸路面におけるゴム摩耗率と摩耗粉粒子のサイズ分布を予測する理論モデルを構築したと発表した。
この画期的な研究成果は、米国物理協会の学術誌『The Journal of Chemical Physics』の2025年2月21日号で表紙論文に選ばれた。
Persson博士は、ゴム摩擦を含む接触、摩擦、摩耗、潤滑に関する研究の世界的権威。博士は、ドイツのペーター・グリューンベルク研究所や中国の蘭州化学物理研究所に所属しているほか、ゴム業界をはじめとする企業を支援するコンサルタント会社「マルチスケールコンサルティング」を運営している。

横浜ゴムは、長年のゴム研究における実績と高い技術開発力が認められ、マルチスケールコンサルティングと契約を結び、Persson博士とともにゴムと路面の摩擦・摩耗に関する研究を進めてきた。今回、理論化が難しかった凹凸路面上のマルチスケール(ナノ~センチレベル)におけるゴム摩耗挙動の理論モデルを世界で初めて構築した。