出光興産、豪州バナジウム事業への出資拡大…クリティカルミネラル事業に本格参入

豪州での契約締結セレモニーの様子
  • 豪州での契約締結セレモニーの様子
  • 採掘予定地(ジュリアクリーク)
  • バナジウム電解液製造の様子(Vecco社製造設備)

出光興産は、豪州クイーンズランド州でバナジウム事業を展開するVecco社への出資を拡大し、過半数を取得することを発表した。これにより同社への出資総額は7500万豪ドルとなる。

出光興産は2022年からVecco社への出資を開始。今回の追加出資により、クリティカルミネラル事業への本格参入を図る。Vecco社は豪州クイーンズランド州でバナジウム鉱山開発とバナジウム・フロー電池(VFB)用電解液プラントの事業を推進している。

VFBは、再生可能エネルギーの導入拡大に不可欠な大規模蓄電システムとして注目されている。IEAの報告によると、世界の電力需要は2035年までに過去10年の6倍のペースで増加すると予測されており、再生可能エネルギーによる発電が約半分を担うとされている。


《森脇稔》

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