BMWグループ、3Dプリント技術の活用を拡大…欧州の工場で

3Dプリント技術を活用するBMWグループのドイツ・ミュンヘン工場
  • 3Dプリント技術を活用するBMWグループのドイツ・ミュンヘン工場
  • 3Dプリント技術を活用するBMWグループのドイツ・ミュンヘン工場
  • 3Dプリント技術を活用するBMWグループのドイツ・ミュンヘン工場
  • 3Dプリント技術を活用するBMWグループのドイツ・ミュンヘン工場
  • 3Dプリント技術を活用するBMWグループのドイツ・ミュンヘン工場

BMWグループは5月23日、3Dプリント技術の活用を、欧州の工場で拡大すると発表した。

BMWグループは、30年以上にわたり3Dプリント技術の先駆者として知られている。1991年から車両部品やコンポーネントの製造に3Dプリンターの使用を開始。当初はコンセプトカーやプロトタイプ、レースカー向けに利用されていたが、現在では量産モデルにも適用されている。BMWグループは、従業員向けのオルソーシスや教育・生産支援ツール、大型のロボットグリッパーなど、多岐にわたる3Dプリント製品を製造している。

BMWグループのランツフート工場では、アルミ製シリンダーヘッドの製造に3Dプリント技術が日常的に使用されている。砂型鋳造プロセスを用いて、複雑な構造の型を作成し、液体アルミニウムを注入することで製造される。

また、BMWグループの軽量構造技術センターでは、CFRPルーフの製造に使用される大型のロボットグリッパーも3Dプリント技術で製造されている。このグリッパーは従来のものより約20%軽量で、ロボットの寿命を延ばし、システムの摩耗を減少させ、メンテナンス間隔を短縮する効果がある。

2023年夏には、さらに軽量化された新世代のバイオニックグリッパーが導入された。このグリッパーは従来のものより25%軽量で、BMW『M3』のCFRPルーフの製造プロセスを1台のロボットで完結できるようになった。


《森脇稔》

特集