姿を消す西鉄生まれの連接車…筑豊電鉄2000形 11月7日ラストラン

2018年頃の2000形2003号。開業時の「西鉄マルーン&ベージュ」と初代2000 形「黄電」の2パターンの塗色を施し奇抜な車体となっていた。現在は「西鉄マルーン&ベージュ」のみとなっている。
  • 2018年頃の2000形2003号。開業時の「西鉄マルーン&ベージュ」と初代2000 形「黄電」の2パターンの塗色を施し奇抜な車体となっていた。現在は「西鉄マルーン&ベージュ」のみとなっている。
  • 2両連接2000形の元となった西鉄北九州線の1000形。現在の2000形2003号はこの塗色になっている。
  • 3両連接化された当時の2000形。この「黄電」塗色は2009年に消えた。
  • 西鉄福岡市内線時代の2000形(元1301形)。
  • 現行の2000形2003号運用。平日朝のみとなっている。
  • 2000形引退ツアーの概要。

福岡県の黒崎駅前駅(北九州市八幡西区)と筑豊直方駅(直方市)を結ぶ筑豊電気鉄道(筑豊電鉄)は6月23日、2000形の運用を11月7日限りで終了すると発表した。

西日本鉄道(西鉄)の100%子会社として発足した筑豊電鉄は1956年3月、西鉄北九州線の貞元(現在の熊西)から筑豊中間まで開業。1959年9月には筑豊直方まで開業し、現在の路線が形成された。なお、北九州線の黒崎駅前~熊西間は西鉄が第三種鉄道事業者となっており、2000年から筑豊電鉄が第二種鉄道事業者として運行を担当している。

2両連接2000形の元となった西鉄北九州線の1000形。現在の2000形2003号はこの塗色になっている。2両連接2000形の元となった西鉄北九州線の1000形。現在の2000形2003号はこの塗色になっている。

筑豊電鉄では開業時から西鉄の車両を借り入れて運行していたため、しばらく自社で車両を保有することはなかったが、1976年には西鉄から2両連接車(福岡市内線の1201形、1301形、北九州線の1000形)を5編成導入し2000形に。1977年には中間車を増結した3両連接車も登場した。

3両連接化された当時の2000形。この「黄電」塗色は2009年に消えた。3両連接化された当時の2000形。この「黄電」塗色は2009年に消えた。
西鉄福岡市内線時代の2000形(元1301形)。西鉄福岡市内線時代の2000形(元1301形)。

北九州線が一部廃止された1985年10月以降は1000形をさらに18編成導入し2000形を増備したが、そのうちの5編成は1988~1989年に車体更新や冷房化改造を受け3000形に生まれ変わっている。

そんな2000形グループも、2009年頃からは5000形の投入などにより順次廃車。現在は3両連接車の2003号が残るのみとなっており、平日6~8時台に楠橋~黒崎駅前~筑豊直方~黒崎駅前~楠橋で運用されている。

現行の2000形2003号運用。平日朝のみとなっている。現行の2000形2003号運用。平日朝のみとなっている。

なお、筑豊電鉄では2000形の引退にちなんで7月10日~11月6日のうち20日間、計19行程の記念ツアーを実施する。各回50人を募集し、旅行代金は中学生以上1万2900円~3万9800円。申込みは6月24日~11月2日に西鉄旅行のウェブサイトで受け付ける。

2000形引退ツアーの概要。2000形引退ツアーの概要。
《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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