JR西日本は5月19日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴ない利用が低下している昼間時間帯の列車を10月に減便すると発表した。
同社では2021年に入り、2月に一部定期列車の減便や臨時列車化を順次行ない、5月19日までに対象列車の45%に相当する1日あたり126本を減便。さらに3月には終電繰上げや利用実態に合わせたダイヤの見直しを行ない、約300本を減便した。
しかし、依然として感染拡大の勢いが止まらず、JR西日本では「今後ワクチン接種の進捗により、回復に向かうことを期待しています」としながらも、コロナ前の水準には戻らないと考えていることから、減少率が大きくなっている昼間と夜間のダイヤ見直しを「構造改革」として実施するとしている。
そのためのダイヤ改正は2022年春に予定しているが、構造改革を早期に進めるため、それを半年前倒しする形で、2021年10月には列車本数と利用状況の乖離が大きいとする線区で、昼間時間帯を中心に約130本の列車を減便するとしている。
対象線区は、北陸本線(琵琶湖線)米原~長浜間、東海道本線(JR京都線)高槻~京都間、東海道本線(JR神戸線)須磨~西明石間、山陽本線姫路~上郡間間、赤穂線相生~播州赤穂間間、関西本線(大和路線)奈良~加茂間などで、1日あたり計60本を減便。
また、北陸エリアの小浜線・越美北線、北近畿エリアの山陰本線、南紀エリアの紀勢本線(きのくに線)・和歌山線、瀬戸内エリアの山陽本線・瀬戸大橋線、山陰エリアの山陰本線・伯備線・因美線・境線では朝・夜間を含む1日あたり計70本を減便するとしており、これらの詳細については7月に公表される予定。