パナソニック、2016年度通期業績予想を円高で下方修正

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パナソニックの決算会見の様子
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パナソニックは10月31日、2016年度第2四半期連結決算を発表した。それによると、上半期(4~9月)の業績は売上高3兆4954億円(前年同期比7.0%減)、営業利益1446億円(同27.8%減)、純利益1199億円(同7.7%増)で厳しい内容となった。

「売上高は実質ベースで前年並みだったものの、為替影響が大きく響き減収となった。営業利益は為替影響に加えて先行投資による固定費増、ソリューション事業の前年度特需の反動などによって減益となった」と河井英明代表取締役専務は説明する。

2016年度通期の見通しについても、厳しい状況は変わらず、売上高を前回発表予想の7兆6000億円から7兆2000億円、営業利益を3100億円から2450億円、当期純利益を1450億円から1200億円へと下方修正した。

セグメント別に見ても、ほとんどの部門が減収減益の見通しだ。唯一の例外は家電事業を含むアプライアンス部門で、減収増益となっている。その理由は白物家電が好調なこと。

「業界全体が対前年比98%程度で推移するなか、パナソニックは104%程度と、業界を上回る伸びを見せている。若年層、30代のファミリー、シニア世代と、世代別のマーケティング施策を丁寧にやったことが大きい。顧客が高品質の商品を求めているので、高価格の商品にも力を入れている」と津賀一宏社長は話し、同社が進めている「プレミアム戦略」が奏功しているとのことだ。

しかし、円高影響についてはいかんともしがたい様子で、「一時は100円を切るかと心配したが、最悪の事態は避けられた。為替は動くものと考えなければ経営はできない。ここで再認識しないといけないと思っている」と津賀社長は気を引き締めていた。

《山田清志》

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