過去作の再現も、新たな創造もできる「ドラゴンクエストビルダーズ」

エンターテインメント 話題
フリービルドモード「知られざる島」
  • フリービルドモード「知られざる島」
  • 「ドットデコーダー」はカラーブロックを簡単生成
  • 何を作るかはプレイヤー次第
  • 土のありそうな真っ直ぐな場所で…
  • 大砲を駆使して土を大量ゲット
  • こんな感じでリフォームアイテムを使えば
  • 効率良く健在が作れちゃう
  • 何もない埋立地

インサイドをご覧の皆さま、こんにちは。そそそこと津久井箇人です。皆さんのゲームライフを充実させるゲームプレイレポート、第133回を迎えました【そそれぽ】のお時間です。

寒暖差が激しめの毎日。家の中の方が寒いみたいなこともあって、厚着で外に出たら暖かすぎて汗をかく、ということを何度も繰り返している筆者です。こうして室内で作業をしていると、季節を感じ取りづらく、余計に季節感・温度感がわからなくなります。意識して外に出ないとダメですな~。

というわけで、今回プレイするのはまさかの2回連続!スクウェア・エニックスのPS4/PS3/PS Vitaソフト『ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ』です。

前回は発売直後だったこともあり、ストーリー序盤をプレイした雑感を中心としたファーストインプレッションレポートでしたが、今回は「第1章」クリア後に解禁されるフリービルドモード「知られざる島」を特集しちゃいます。筆者が実際に使ったプレイに役立つ“ちょい技”なんかも紹介しつつレポートしていくので、「知られざる島」を堪能したい方のお役に立てれば幸いです!それでは、早速プレイしていきましょう。

◆『ドラゴンクエストビルダーズ』ってどんなゲーム?
■前回紹介したので…
今回は省略させて頂きます!(笑) 詳しくは、前回の【そそれぽ】をぜひご覧あれ。『ドラゴンクエスト』シリーズ、特に「ロト三部作」が好きな人はプレイしないと後悔するレベルですよ!

◆「知られざる島」ってどんなモード?

■自由に何を作っても良いフリービルドな世界
本作の“モノ作り”の要素がすべて楽しめて、特に決まった目的のない「島(ホームエリア)」を舞台にひたすら自由に“モノ作り”を楽しむ、“モノ作り”好きのためのゲームモードです。「ホームエリア」は全体がストーリーでいうところの拠点となっていて、モンスターも出ません(空腹はあるので注意)。

モノ作りのための素材は、本作のストーリー各章で取れる素材に対応した別の島(第1章「メルキド編」なら「一の島」、対応したモンスターも出現、ストーリークリア毎に解禁)にちゃんと採取しに行かなければなりません。「サンドボックス系ゲーム」によくあるフリーモードではモノを無限に好き勝手置けたりしますが、本作の「知られざる島」では、素材集めの手順を踏む必要があるので、ゲーム性もしっかりとしています。

■オンラインで作ったものを共有
「自分のビルド石」を設置すれば、決まった範囲内に作った建物(厳密には建物以外も含んだのさまざまなモノを含みますが便宜上「建物」と呼称します!)を自由にオンラインで共有できます。また「みんなのビルド石」を設置することで、オンラインで共有されている建物がランダムで召喚されます。これらはデフォルトで設置されていますが、好きな位置に移動したり、新たに作って増やすことも可能です。

「みんなのビルド石」は、ランダムでいろいろな建物を召喚してくれますが、召喚のペースなどの細かな設定も可能。また「建物のじゅもん」を入力することで、任意の建物も呼び出せます。もちろん自分の建物もオンラインに公開すれば「建物のじゅもん」が発行されるので、SNSなどで自由に共有して遊べます。

■「ドットデコーダー」でカラーブロックを簡単生成
ストーリーには出てこない作業台「ドットデコーダー」がデフォルトで設置されています。これは、簡単に手に入る素材から、任意のカラーブロックを30コ作れる便利作業台。さまざまな色のブロックを平面ドット絵や立体的なドット作品、あるいは建物のアクセントなどに使えるので、上手く活用しましょう。

■ストーリーの「チャレンジ」で解禁されるものも
ストーリーのやり込み要素「チャレンジ」を達成することで、「知られざる島」に解禁される要素もあります。チャレンジの中には比較的簡単にクリアできるものもあるので、できる範囲で「チャレンジ」の要素を解禁しておきましょう。「知られざる島」をより楽しめるようになるはずです。

◆「知られざる島」を楽しむ心得

■HPと空腹を管理しよう
デフォルトのHPだと、他の島の探索も、深い場所(ストーリー展開でいうと終盤)に向かうほどツラくなってきます。ストーリーでもそうであったように、「ホームエリア」にも「いのちのきのみ」があるので、隠された宝箱を探してみることをオススメ。深い場所への探索はHP70~80ぐらいあればそこそこに安心だと思うので、HPが少ない時点での他の島での探索のし過ぎには十分注意しましょう。

また、開始時点からお腹も空いていくので、HPの管理以上に、まずは食料の確保が最優先事項となります。「料理用たき火」を早めに作って、そして多めに「焼きキノコ」を作っておきましょう。一定時間経過すると、島に住人が現れるのですが…次項へ続く!

■島の住人たちにも頑張ってもらおう
一定時間経過により、ランダムで島に住人が住み出します。さまざまな「人間」はもちろん「モンスター」が住み着くことも。ここでひとまず重要視したいのは「人間」の住人。なぜなら、拠点同様に機能を持った建物をちゃんと使ってくれるからです。

つまり「たき火の台所」をはじめ、住人が料理を「収納箱」に入れてくれる建物も機能してくれるということ!序盤の食糧難は“料理をしてくれる人間の住人”+“料理を収納箱に入れてくれる建物”で乗り切りましょう。もちろん、料理以外の機能付き建物も積極的に建てていきたいところです。ただし「モンスター」の住人は建物を利用してくれないので注意。

島の住人たちは、最大4人まで冒険にも連れていけます。「モンスター」たちは冒険で真価を発揮します。他の島の奥地への探索で心強い存在になってくれること間違いなし。「モンスター」も「人間」も、それぞれ攻撃方法や強さが異なるので、気に入った住人は忘れずに「お気に入り」に登録しましょう(住人は最大数に達するとランダムで入れ替わりますが、お気に入り登録しておけばキープできます)。

■建物の効果で盤石の体制に
ストーリーの拠点同様、ホームエリアに作った建物の効果によって住人もパワーアップします。“最大HPアップ”や“武器強化”の効果がある建物を建てておけば、探索もグンとラクになり効率アップ。さらに“拠点内でお腹が減らない”効果がある建物を建てれば、ホームエリアでお腹が減らなくなり、モノ作りに集中できます。

やや遠回りかもしれませんが、これらをキッチリ準備しておくことで、のちのちモノ作りを楽しむ際、素材集集のための探索やホームエリア内でのモノ作りの効率も大幅にアップします。素材が集まり次第、少しずつ建てていくことをオススメします。

◆突然ですが「ラインハット城」制作日誌
●せっかくなので築城

結局、ストーリーではちゃんと城を建てなかったので、「知られざる島」ではしっかりとした城を建てようと決意。最初はオリジナルの城を建てるつもりで土地や素材を用意していたのですが、SNSや動画サイトに共有された既存の『ドラクエ』シリーズの城(「ラダトーム」や「アリアハン」などなど)の再現が羨ましくなり、筆者も既存の城の再現にチャレンジしてみたくなりました。

おそらく筆者が人生で初めてたどり着いた『ドラクエ』の城ということで、思い入れの強い『ドラクエV』の「ラインハット城」を思い切ってチョイス(「レヌール城」はダンジョン扱いということで…いや、でも今思えば「レヌール城」再現も、それはそれで楽しそうかも 笑)。はたして『ビルダーズ』で「ラインハット城」は作れるのでしょうか。

●大量の土、とにかく土

湖的な場所を使うので、まずは埋め立てるための土。土。土。埋め立て以外にも土はあらゆるモノ作りで無駄にならないアイテムなので、たくさん集めておきたいところです。

“ちょい技”というか“力技”ですが、大量の土集めの必須アイテムといえば「大砲」系のどうぐ。直線的に土がありそうなところを探します。穴を掘ります。大砲を設置します。ブっ放します、何度もブっ放します(笑)。すると、正面は無残なガレキ…土の山に。これを数回繰り返せば、1000コぐらいはすぐに集まります。早い!しかし、ここで注意したいのはオブジェクト表現に限界がありそうだという点。地面に落ちたアイテムアイコンを放置して、さらにアイテムアイコンを増やし続けると、ある上限に達すると古い順に消えてしまうようです。ハードごとの違いや正確な数までは把握できなかったので、それなりにアイコンが溜まったらちゃんと拾うことを心掛けましょう。

●基本は5×5

壁や床を「土」から任意のものに変化させるリフォームアイテムというものがあります。これを駆使すると、ひとつひとつ建材を作るよりも遥かにお得。そこで覚えておきたい数字が「5×5」です。

床のリフォームはわかりやすく、自分を中心に5×5の25マス、足元の土が任意の建材に変化します。石材などを使う素材は、ひとつひとつ作るよりも、素材の消費が抑えられます。というか、土さえあれば一手間で無限に作り続けられます。

さらに壁のリフォームは、自分を中心に5×5の範囲の周囲、高さ4マス分の土が任意の建材変化します。つまり、高さ4マスの立方体の真ん中に自分が立つ状態(自分は縦2マス必要なので98ブロックの土)でリフォームアイテムを使えば、一気に任意の壁建材が98コ手に入るのです!これは超お得!同じく、土さえあれば一手間で無限に作り続けられます。

改めて素材を手に入れて作る手間や浪費よりも、一手間で大量の建材ゲット。ぜひお試しあれ。

●必要なのは根気と冷静さ

巨大な建物を作るのは本当に時間がかかります。意外なのは、内装にはそれほど時間はかからないけれど、床や外壁、部屋割りなどを作るだけで数時間かかってしまうということ。正直、内装の飾り付けに比べると地味な作業なので、根気が必要です。

誤って作ったものを殴り壊してしまった!…というときも冷静さを忘れずに。数ブロック単位の簡単な修復作業はそれほど時間はかからないので、着実に直しましょう。土を積んでの外壁工事の場合、わざと1マスはなすのもテ。ハンマーでの修正作業の際、余計な箇所を壊すリスクが多少減ります。立ち位置など、とにかく冷静に。

●こうしてできあがった「ラインハット城」

ゲーム内日数、リアル時間、どれぐらいかかったか測り忘れました…(土下座)。相当な時間、相当な土、相当な石材を使ったと思います。「一の島」を何度再生成したか…(再生成すると当該の島の素材などが初期化されます)。中島みゆきさんの「ヘッドライト・テールライト」を聴きたい気分です(笑)。

線路で再現した跳ね橋。入り口横にある教会。

“ヘンリー王子”の部屋。犬に当たったらなぜか「ドラゴンキッズ」だった中庭。

一段上がった玉座の間。“ニセたいこう”と戦った風呂付きの寝室。

完全に自己満足ですが、すごく気に入ってます。皆さんにも見て遊んで頂きたいのですが、大きすぎてオンライン共有できず、残念です…。また、完成報告部分が写真メインになってしまい、インサイド以外でご覧の方には伝わりづらくなってしまいまって申し訳ないです。興味がある方はぜひ、インサイドに写真を見に来てください(笑)。

◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

「知られざる島」の総評
投げやり感のないしっかりとしたフリービルドモード!
無限に続く「創造」という名の冒険!

ほかのサンドボックスゲームのこのテのモードは、チートコードを使ったかのような“何でもあり”というのが基本ですが、本作のフリービルドモードである「知られざる島」は、ストーリーとは関係ないものの、ストーリーを踏襲した冒険・探索があり、「もうひとつの冒険譚」として楽しめる面が強いです。自由度は圧倒的に高いですが、“モノ作り”ひとつにもストーリー同様に冒険・探索が必要不可欠なため、完全な自由ではありません。ここは好みが分かれるところだと思います。

ただし、各章をクリアしていれば(また、ある程度チャレンジを達成していれば)その要素が一気に網羅できるので、ストーリーでは実現不可能な建物や仕掛けを作ることもでき、自分なりの楽しみ方を見つければ半永久的に楽しめそうです。「自分の」あるいは「みんなのビルド石」を使ったオンライン共有も、誰かの作品を見て新しいアイデアが発見できるなど、オンラインならではの楽しみがあります。

欲を言えば、多人数でこの世界をプレイしてみてかった、島をまるごと誰かに見てほしかった、といったところでしょうか。「自分の」「みんなのビルド石」で公開できる建物のサイズに、制限がある楽しさと、制限があるもどかしさ、両方を感じました。

今回は『ドラクエ』らしく「城」、しかも『ドラクエV』に登場する「ラインハット城」の再現にチャレンジしましたが、「再現」に留まらないオリジナルの建物も作りたくなった次第。いろいろな仕掛けやネタをたくさん仕込みたいです(笑)。

【こんな人にオススメ】
・「サンドボックス」が好きな人
・自由度が高いゲームが好きな人
・誰かの作品が見たい人
・自分の作品を見せたい人
(ストーリーでお腹いっぱいの人は無理に楽しまなくてもOKだと思います)

クリエイティブなことには何事にも根気が必要。完成したときの達成感は何事にも代えがたい…そう感じさせられた「ラインハット城」作りでした。「みんなのビルド石」で召喚されるひとつひとつの建物たちも、誰かの根気が詰まっているんだなあと改めて感じている次第です。さて、せっかくだから「ラインハット」の城下町でも作りましょうかね(笑)。

【そそれぽ】第133回、いかがでしたでしょうか?今回は、いろいろあって締切ギリギリすぎてヤバかったです(汗)。「ホウレンソウ」大事!次回もどうぞお楽しみに!

『ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ』は、好評発売中。価格は、PS4版が7,800円(税抜)、PS3版が6,800円(税抜)、PS Vita版が5,980円(税抜)です。

(C)2016 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

■筆者プロフィール
津久井箇人 (つくいかずひと) a.k.a. そそそ

作・編曲家・ライター。物心がつく頃にはMSXで『グラディウス』をプレイしていた無類のゲーム好き。ゲームを紹介するブログ記事が評価され、2011年からINSIDEでニュース原稿執筆・ライター活動を開始。レトロゲームから最新ゲーム、戦略シミュレーションゲームから格闘ゲームまで、幅広いジャンルのゲームをプレイ。

Twitter:@sososo291
ブログ:sososo activity

トップページ/アイコンイラスト:ウミネコ

【そそれぽ】第133回:『ドラゴンクエストビルダーズ』で『ドラクエV』の「ラインハット城」を建てる!「知られざる島」をがっつりプレイしたよ!

《津久井箇人 a.k.a. そそそ@INSIDE》

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