【ホンダレーシング】スーパーフォーミュラ今季布陣…山本尚貴、野尻智紀らに加えGP2王者バンドーンも

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今季もSFには5チーム8台のホンダ勢が参戦する(#16は山本尚貴のマシン)。
  • 今季もSFには5チーム8台のホンダ勢が参戦する(#16は山本尚貴のマシン)。
  • 山本尚貴は3年ぶりのSF王座を狙う。
  • GP2王者ストフェル・バンドーンがSFに参戦する。
  • 山本尚貴はGT500とのダブルタイトルを目指す。
  • 野尻智紀はバンドーンを僚友にして今季のSFを戦う。
  • 昨年11月の鈴鹿テスト。バンドーンが野尻のマシンに乗ってテストに臨んだ(今季のカーナンバーはバンドーンが#41、野尻が#40)。写真後方には野尻が見守る姿も。
  • 昨年の最終戦鈴鹿で第2レースを制し、ホンダ勢にシーズン1勝をもたらした山本尚貴。
  • 昨年の最終戦鈴鹿で第2レースを制し、ホンダ勢にシーズン1勝をもたらした山本尚貴(右はチーム無限の手塚監督)。

ホンダは12日に本社(東京・青山)にて今季の国内モータースポーツの活動概要を発表。全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)には5チーム8台の参戦で、その布陣には昨季GP2王者のストフェル・バンドーンが含まれることも本決まりになった。

ベルギー出身のバンドーンはマクラーレンが育成している若手有望株で、F1マクラーレン・ホンダのテストドライバーも務めるなどしながら、昨季はGP2シリーズを圧勝で制した。既に昨年11月のSF鈴鹿テストに参加した時点から今季のSF参戦は確実と見られていた存在で、それが正式発表になった格好だ。

バンドーンは鈴鹿テストの時同様にDANDELIONからの参戦となる。彼を含む今季ホンダ勢のラインアップは下記の通り(バンドーンは発表会欠席)。

■2016 SF参戦のホンダエンジン勢
#10 塚越広大(REAL RACING)
#11 伊沢拓也(REAL RACING)
#16 山本尚貴(TEAM MUGEN)
#34 小暮卓史(DRAGO CORSE)
#40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
#41 S.バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
#64 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)
#65 B.バゲット(NAKAJIMA RACING)
*カッコ内はチーム名。シャシーは全車「ダラーラSF14」、タイヤは今季から全車「ヨコハマ」。

バンドーン以外の選手はそれぞれ昨季のチームに残留したかたちだが、彼の僚友という意味で大きな注目を集める存在が野尻智紀である。今年でSF参戦3年目、ルーキーイヤーに1勝し、昨季もホンダ勢ではエースの#16 山本尚貴に次ぐ存在としてクローズアップされた。その野尻が、GP2圧勝王者にして近未来のF1行きも濃厚と見られる新チームメイトとどう戦うか。

「みなさんが(バンドーンを)『どれだけ速いんだろう?』って注目しているんでしょうけど、僕も注目しています(笑)」と野尻。昨年11月末の鈴鹿テストでは、野尻のマシンにバンドーンが乗り、野尻はドライブせずにヘッドセットを付けて見守るかたちだったが、「彼以外にもGP2から来ていたドライバーがいましたが、短い時間のなかでも他のドライバーたちよりは確実に速いかな、という感じでしたね」とバンドーンのポテンシャルを高く評価する。そして「僕自身にも(評価を得る)大きなチャンスだし、彼のいいところは盗んで成長したい。そして本当のトップドライバーのひとりになりたいですね」。日欧気鋭の切磋琢磨に期待だ。

さらに野尻は、ホンダのエース山本とも競いあって上を目指す決意である。「負けたくないですね。間違いなく今のホンダを引っ張っているドライバーですし、本当に速い。才能も努力も凄い人なので、簡単には勝てないですけど、彼を目標にして、まずは並んで、そして勝てるように頑張ります」。

ホンダ勢は過去2年ともに年間1勝のみ、チャンピオン争いにも食い込めず、という苦境が続いているが、昨年後半は山本、野尻を中心に戦闘力の底上げも感じられた。最終戦の第2レースで優勝、土壇場でトヨタの全勝を阻止した山本(13年SF王者)は不動かつ盤石の体制で臨む今季に向け、こう語っている。

「昨年11月の鈴鹿テスト(全車ヨコハマ装着)は順調でした。ただ、まわりも(ペースを)上げてくるでしょうし、自分たちもさらに伸ばしていかないといけませんよね。開幕前の限られたテストのなかでしっかり準備をして、まず開幕戦を勝ちたいです」

今季のSF開幕戦は4月23~24日に鈴鹿サーキットで開催される。開幕前の合同テストは鈴鹿(3月14~15日)と岡山(3月31日~4月1日)の計2回。そこでのホンダ勢の走りとタイムが今季を占う可能性もあり、開幕前から目が離せない展開となりそうだ。

《遠藤俊幸》

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