日立、イタリアの鉄道会社から2階建て車136両を受注

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日立レールヨーロッパがトレニタリアに納入する2階建て車両。今回は136両が納入される。
  • 日立レールヨーロッパがトレニタリアに納入する2階建て車両。今回は136両が納入される。

日立製作所は12月9日、同社グループの日立レールイタリアが、イタリアの鉄道運営会社「トレニタリア」から鉄道車両136両を受注したと発表した。受注額は約250億円。

日立レールイタリアが今回受注したのは、2階建て車両の中間車112両と先頭車24両。車体は鋼製で、最高運転速度は160km/h。車両の長さは先頭車が27.1m、中間車が26.5mになる。座席は先頭車に94席、中間車に183席が設けられる。車内には電源コンセントや自転車搭載用のスペース、監視カメラ(CCTV)システムなどが設置され、照明はLEDを採用する。日立は「二階建て車両の内部はスペースの最大化を図り、優れた快適性を乗客に提供するよう設計」されているとしている。

車両の製造は、日立レールイタリアが保有するイタリア北部のピストイア工場とイタリア南部のレッジオ・カラブリア工場で行われる。電気品などは、イタリア中部のナポリ工場で製造される予定だ。

日立は今年11月、イタリアの防衛・航空複合企業「フィンメカニカ」傘下の鉄道車両メーカー「アンサルドブレダ」を買収。修理・修繕など一部の事業を除き、日立レールイタリアがアンサルドブレダの事業を引き継いだ。今回の受注は、アンサルドブレダとトレニタリアが2010年3月に締結した契約に基づく3回目の追加受注案件。契約締結以降の受注車両数は、中間車575両と先頭車131両の計706両になった。

トレニタリアは、イタリア国鉄の業務を引き継いだ鉄道会社。日立レールイタリアが納入する2階建て車両は、イタリア全土の1万6000km以上に及ぶ在来線に投入される予定という。

《レスポンス編集部》

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