8月最後の週末、山梨・山中湖で行われた SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2015 へ往路は高速バスを、復路は路線バスと鉄道を使って移動した。フェスのチケットと貸切バスがセットになったパッケージツアーが主流のいま、定期路線でフェスへ向かうユーザーの声を聞いた。
「新宿に朝7時に集合っていうのがつらくて。土曜日の朝はゆっくり起きて、高速バスのなかでも寝て行く。絶対外せないっていうアーティストは夕方出演だから、のんびり行くのもいいかなと」と語るのは埼玉在住の単独女性。同フェスの最寄バス停となる山中湖平野と新宿の間は、京王バス東と富士急山梨バス・フジエクスプレスのバスが1日12便で結んでいる。この女性は、平野に12時に着く便で現地入りした。
いっぽう、新宿と山中湖平野の間は、2時間・2100円で結ぶ高速バス(121km)に対し、時間もかかり運賃も高い移動手段が「路線バス+鉄道」だ。同フェスの帰路、山中湖平野から路線バスで富士急線富士山駅へ向かい、同駅からJR直通快速電車「山梨富士 4号」で新宿へ向かってみた。
「車内で一杯やりながら、ラブシャの余韻にひたりながら帰りたい」と話すのは、東京の大学生グループ。電車を選んだ理由を「まず駅周辺で“吉田うどん”を喰うでしょ、それからお土産買って、酒買って。4人で帰るから、座席を(回転させて)向かい合わせにして『かんぱーい』って」と笑った。
定期路線を選ぶバス派と列車派が、共通するのは「自分の好きな時間に乗れる」という点。ツアーの貸切バスは、フェスのスタート・クローズ時間にあわせて設定されているため、「朝早くて、夜遅い。結構、体力勝負」(前出の大学生)という。
山中湖平野から、路線バスと快速電車で新宿へ戻る場合は、運賃は3130円、所要時間は3時間半ほどかかる。189系6両編成「山梨富士 4号」の自由席に座った大学生グループは、富士急線内の下り坂をゆっくりと走る車内で、同フェスに出演したアーティストの話題で盛り上がっていた。