メルセデス・ベンツ日本が5月27日発表した新型『メルセデス AMG C63』は、4リットルV8直噴ツインターボエンジンを搭載し、先代の6.3リットルV8自然吸気エンジンから排気量こそダウンサイズしたが、最高出力、トルクとも先代を上回るパフォーマンスを発揮する。
メルセデス・ベンツ日本AMGブランドマネジメント課の上野麻海マネージャーは「パワーとトルクを先代よりも高めると同時に、やはりスポーツカーといえども環境性能、CO2の排出量に配慮しており、先代よりも約20%燃費改善している。パワーと環境性能を両立するエンジンになっている」とダウンサイズした背景を明かした。
商品企画1課の木下潤一マネージャーは新エンジンが「『メルセデスAMG GT』と共通の基本設計」とした上で、「ピストンを鍛造アルミ製とするとともに、シリンダーにはシリンダーウォールにスチールカーボン材をコーティングするナノスライド加工を施すことで、高強度と摩擦の低減を実現している」と説明した。
新エンジンは、2基のターボチャージャーをVバンクの内側に配置するホットインサイドVレイアウトを採用。ターボチャージャーへの吸排気経路を最適化することで優れたレスポンスを生み出す。これら数多くの最新の技術により、C63は最高出力476馬力、650Nmを、C63Sは最高出力510馬力、700Nmを実現している。