トヨタ/GAZOO Racingは、2月15日までインテックス大阪で開催される「大阪オートメッセ2015」に、国内モータースポーツ参戦車両やカスタマイズモデルを多数出展した。
出展車両の多くは、東京オートサロンと同じ顔ぶれだが、先日のトヨタWRC復帰のニュースのせいか、ブース奥で一際目立って見えたのが、86ベースのラリー仕様車2台だ。
一台はWRC4連覇のマイスター、トミ・マキネン氏が開発に携わり、同氏や豊田章男社長が各地でデモ走行を行なった86ベースの“謎の”ラリーカー『GR 86X(クロス)』。
説明員に「エンジンはターボですよね?」と聞いても「未発表です」、「駆動方式は4WDですか?」と聞いても「配信された動画では4WDの走りに見えるようですが、すいません未発表です」という具合に、まさに謎だらけの車両。しかしブースでは間近で見ることが出来た。地上高が思い切り上げられた足回り、エンジン冷却のための大きな開口部、ラリー用タイヤなどが迫力で、往年のWRCマシン、セリカ GT-FOURを思い出させる。
その隣に置かれていたのは、昨年の全日本ラリー選手権 JN5クラス優勝車両の『ラック GR86』。86ベースの市販ラリーカーであり、エンジンなどはノーマル。もちろん公道走行が可能だ。
こちらは運転席に座ることが出来た。カーペット等が全て省かれた車内に、ロールケージをまたいで潜り込み、競技用レカロシートに体を沈ませ、ラリー用のMOMO製ステアリングをつかむと、ノーマルの86にはない「男の仕事場」感が濃厚に立ち上る。ロールケージが邪魔をするので、体の硬い方は降りるときに注意されたい。