8月の企業倒産件数は819件、21年11か月ぶりの低水準…東京商工リサーチ

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企業倒産月次推移
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東京商工リサーチが9月9日に発表した8月の全国企業倒産状況によると、倒産件数は前年同月比15.3%減の819件と、21年11か月ぶりに850件を下回った。

中小企業金融円滑化法の終了に対応した「中小企業金融モニタリング体制」や金融庁が4月30日に実施した「監督指針」改正などで、低迷していた金融機関の中小企業向け貸出が増えつつあることも影響したとみられる。

負債総額は同23.2%減の1662億5900万円。8月度では、過去20年で最少となった。負債1000億円以上の大型倒産がなかったことで、大幅なマイナスとなった。

金融円滑化法に基づく貸付条件変更後の倒産は、前年同月から4件マイナスの23件、今年最少だった。原因別では既往のシワ寄せ(赤字累積)が115件、14か月連続の100件超えとなった。

産業別件数では、10産業のうち6産業で前年同月を下回った。小売業は116件(同7.4%増)で、2か月連続で前年同月を上回った。また、不動産業は27件(同12.5%増)で、7か月ぶりに前年同月を上回った。

一方、建設業は177件(同36.5%減)で18か月連続の減少。製造業が今年最少の112件(同21.1%減)、サービス業他も今年最少の190件(同3.0%減)で3か月ぶりに減少に転じた。また、卸売業が118件(同11.9%減)で2か月ぶりのマイナス。燃料価格高止まりの影響が懸念される運輸業は35件(同2.7%減、前年同月36件)でほぼ横ばいだった。

《纐纈敏也@DAYS》

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