ホンダは11月1日、新型軽乗用車『N-ONE』を発表した。開発責任者を務める本田技術研究所四輪R&Dセンターの浅木泰昭氏は「従来のプラットフォーム共有よりも共通部分が多い。共通部分が多いと儲かるというのは痛感した」と明かす。
N-ONEは『N-BOX』と「パワープラント、サスペンションや縦骨が共通で、スライドドアとヒンジドアのところの部分は当然変えたほか、排気系、ばねのレートやゴムの固さもウェートに合わせて修正したが、それ以外は、ほとんど一緒」という。
「これまでホンダは『アコード』と『シビック』で食べてきた。アコードとシビックはひとつの工場が埋まるくらいの数が売れるから、別に気を遣わなくても次の機種で全く新しくしても効率が良かった。ただ、ひとつのラインが埋まらないような機種まで全て変えていた。アコードとシビックのやり方をしてはだめな機種と、していい機種は販売台数によってある。軽の場合は1車種でひとつの工場が埋まることが無いので、やはり共用化しないとリスクがでかいということだ」と説明。
その上で「私が最初にプラットフォームを造る時に思ったのは、魅力が無いプラットフォームは変えざるを得ない、魅力があれば(他のモデルでも)使ってくれるというつもりで造った。変えざるを得ないのは変えていくしかないが、変えなくていいものをいかにつくるかが勝負」と述べた。