50台のタブレットと同時通信できる電子黒板

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StarBoard Student Tablet Softwareのデモシステム
  • StarBoard Student Tablet Softwareのデモシステム
  • 日立ソリューションズ 執行役員 システムプラットフォーム事業部 事業部長 坂上秀昭氏
  • 日立の電子黒板の販売実績
  • StarBoard Student Tablet Softwareの背景となった協働学習
  • タブレットを利用した協働学習ソリューションのイメージ
  • 日立ソリューションズ 執行役員 システムプラットフォーム事業部 StarBoardソリューション本部 システム部 部長 星勝美氏
  • 協働学習ソリューションの特徴
  • システム構成のイメージ。端末はブラウザベースで動作するので、メーカー、OSなどに依存しない。教師用PCのスペックも特殊なものは必要としない
 日立ソリューションズは9月12日、電子黒板とタブレット端末を組み合わせた協働学習支援ソリューションの提供を開始したことを発表した。

 日立の電子黒板「StarBoard」は、学校ICTの中で主に授業の効率化や学習能力向上支援、そして授業ノウハウの共有のための次世代ツールとして、世界70か国で累計21万台の電子黒板販売の実績を持っている。2009年の売り上げベースの数値では、国内シェア1位となっている。

 日立ソリューションズ 執行役員 システムプラットフォーム事業部 事業部長 坂上秀昭氏は、上記のように同社の電子黒板に関する事業概要を説明したのち、今回発表する協働学習支援ソリューションは、平成23年度学習指導要領にある「思考力・判断力・表現力等の育成」と、「平成23年 教育の情報化ビジョン」(文部科学省)の方針に沿ったものとして開発したと述べた。「協働学習」という言葉は、教育と情報化ビジョンの中で「子どもたちが互いに教え合い学び合う協働的な学び」として定義されている。

 日立では、この協働学習を実現するソリューションとして「StarBoard Student Tablet Software」を開発し教育現場に提案していく。このソリューションは複数のタブレットと電子黒板をリンクさせ、「(1)問題の提示・一斉配布」「(2)手書きによる回答」「(3)回答送信・一斉回収」「(4)比較提示+解説」を行い、グループ学習を支援するという。

 StarBoard Student Tablet Softwareの具体的な解説は、同事業部 StarBoardソリューション本部 システム部 部長 星勝美氏が行った。このソリューションのシステム構成は、電子黒板に接続するPCに、いわば簡易的なHTTPサーバープログラムをインストールしておく。各タブレット端末とはWi-Fiアクセスポイント(無線LANルータ)を経由してPCと接続する。

 サーバープログラムというとインストールや管理が面倒というイメージがあるが、インターネットで一般にサービスを提供するわけではないので、動作環境は平均的なノートPCで問題ない。インストールも普通のアプリケーションのインストールと変わらないという。

 HTTPを利用するため、標準的なブラウザがあれば、タブレット端末にはエージェントプログラムや追加のアプリケーションのインストールは必要ない。つまり、このソリューションなら既存の電子黒板環境とタブレット端末があれば、すぐに協働学習を実践できるということだ。

 ブラウザはHTML5に対応している必要があるが、端末のプラットフォームはiOS、Android、Windows系OSのような環境依存もない。運用ポリシーさえ管理できれば、生徒や親所有の端末を利用することも不可能ではない。また、端末の同時接続は最大50台までというが、端末側には専用アプリが必要ないので、そのライセンス費用の心配もない。

 星氏によれば、システムのインストールと操作はいたって簡単で、使用中はPCの操作など必要なく、問題の配信や回収も、電子黒板の画面のワンクリックで可能だという。わかりやすい簡単な操作も、このソリューションの特徴のひとつだ。そして、生徒が回答を記入している途中経過や、回収した答案などを記録することで、理解度の把握や生徒ごとのフォローアップにも役立つ。

 そのほか、顔写真付きのクラス名簿機能、問題作成機能、生徒端末の個別メモ機能などさまざまな機能が用意されているが、最大の特徴は「電子黒板だけだとどうしても選択式の問題になりがちですが、タブレットを活用することで、記述式の問題が作りやすく、授業でも展開しやすくなります。」(星氏)とのことだ。

 このあと、同システム部 システム設計第1グループ 高橋真紀子氏による、ソリューションのデモが行われた。デモは、模擬授業風に行われ、NHKの教材コンテンツにアクセスしながら(この場合、Wi-Fiルータは外部ネットワークに接続されているか、プロキシ等によりアクセス可能でなければならない)、アメンボが水の上を歩けるしくみについて説明された。端末は4台用意され、iPad、Androidタブレット、Windowsタブレットすべてのプラットフォームをカバーしていた。

 実は、デモ中、問題の一斉配信にトラブルがあったのだが、このときも復旧操作はすべて電子黒板上のアイコンやタップで行われ、PCの操作はまったく必要なかった。使いやすい簡単な操作というのは、あながち宣伝文句ではなさそうだ。

 なお、同社ではこのソリューションは、アメリカをメインに、国の支援プロジェクトがあるトルコ、中国などにも展開していきたいとしている。

50台のタブレットと同時通信可能な電子黒板…日立ソリューションズ

《中尾 真二》

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