スズキが20日発売した『MRワゴン』は、日産自動車にもOEM供給する予定となっている。新型車開発における両社の関係について、スズキ四輪技術本部の大西伊知郎氏は「今回のMRワゴンについては、スズキが主体となって開発を進めました」と語った。
従来モデルにおける2010年の販売台数をみると、スズキのMRワゴンが1万1938台、日産の『モコ』が5万5262台と、総販売台数6万7200台のうちおよそ8割が日産ブランドで販売されている。
販売力のある日産が、販売現場の声を新型車開発に反映しやすく、結果として声も大きくなるものと考えられるが、両社の関係はあくまで供給するスズキと、される日産という形であるようだ。
ただ、供給される日産は三菱自動車と軽自動車の共同開発を視野に入れた提携を発表している。スズキ社内では日産との関係に関する発言に神経を尖らせているようで、会見場で出た、日産へのOEM供給に関する質問に対しては、大西氏が慎重な発言をするにとどまった。