NEC航空宇宙・防衛事業本部が開発するテラヘルツカメラ

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テラヘルツカメラ「IRV-T0830」 テラヘルツカメラ「IRV-T0830」
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 日本電気(NEC)の航空宇宙・防衛事業本部では赤外線関連の研究開発も行っている。

■赤外線カメラ

 参考展示されていたのもののひとつが「赤外線自動追尾ソフトウェア」。肉眼や通常のカメラでは分かりにくい木の茂みの中を歩く人の姿を認識して追尾する様子がデモされていた。また、この赤外線カメラとソフトの技術をヘリコプターの運航支援用にも活用。専用カメラ「AEROEYE(IRV-3200H)」を航空機に搭載し、山の稜線や電線なども鮮明に解析できるようにした。

 なお、高解像度版としては空港などでインフルエンザ感染をチェックするサーモグラフィが挙げられる。担当者によると「NECAvioと書かれたサーモグラフィをよく見かけると思うが、国内に出回っているサーモグラフィのほとんどのセンサがNEC製」とのことだ。

■テラヘルツカメラ

 その隣にはテラヘルツカメラが展示されていた。

 テラヘルツとは0.1~10THzの周波数帯の電磁波を示し、その波長は3mm~30μm。光と電波の境界に位置する。テラヘルツ波は、手軽に使える映像検出器がない、地球の大気の吸収が大きく影響するなどの理由から、未踏領域となっていた。しかし、その利用価値は大きい。説明にあたったスタッフは「その(未踏領域)分野をいろいろな大学が研究中だ。例えば創薬関連では、抗原抗体反応をテラヘルツでチェックしまうとか、食べ物に含まれる異物検査、農薬検査、そして麻薬検査などにも応用できる」。具体的には「テラヘルツを物質に当てるとその反射があるが、スペクトルが物質によって異なる」という現象を利用し、ライフサイエンス、非破壊検査、セキュリティー分野への応用が考えられている。テラヘルツを照射する光源とそれを検出する検知器、アプリケーションというセットが必要になるが、NECでは検知器(カメラ)を担っている。展示されていたのは小型リアルタイム非冷却テラヘルツカメラ「IRV-T0830」。8万画素でリアルタイムに撮像可能なものとしては世界最高クラスとのことだ。

 開発のきっかけについてスタッフは「最初はセンシングするのに最適なものがなかった。またまた赤外線用に開発していたセンサがテラヘルツという波長域に対して感度があった。赤外線用に開発したものの構造と材料をモディファイすることで感度を高めた」と説明した。

 同社ではすでに2008年4月、2次元テラヘルツアレイセンサの感度を、従来技術に比べ10倍程度向上させることに成功したと発表している。

【iEXPO2010(Vol.14)】NEC航空宇宙・防衛事業本部が開発するテラヘルツカメラって何だ?

《RBB TODAY@RBBTODAY》

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