豊田社長「顧客視点でリコール情報を素早く反映」…グローバル品質特別委員会

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グローバル品質特別委員会
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  • 豊田章男社長(30日の記者会見)
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トヨタ自動車の豊田章男社長は30日、豊田市の本社で開催した「グローバル品質特別委員会」の会合後の記者会見で、品質の向上や顧客視点の強化に向けた抜本的な見直しを全社一丸となって強力に推進していく決意を改めて強調した。

豊田社長は会見で「各地域の車両品質責任者がお客様の声をしっかりとお聞きし、その声や意思が確実にリコールなどの決定に素早く反映されるような仕組みを構築する」と語った。

これまでトヨタは品質管理についての情報収集や対応策などは日本の本社が中心となって取り組んできたが、今回の一連のリコール問題では顧客などから対応の遅れなどを指摘されていた。

このため、特別委員会では、品質に関する苦情、不具合、リコールなどの情報をグローバルに素早く対応するため、日本、北米、欧州、中国、アジア・オセアニア、中近東・アフリカ・中南米の各地域にCQO(チーフ・クオリティ・オフィサー)チームを配置。各地域の車両品質責任者が「地域とグローバル両面で、最適かつスピーディなリコールなどの市場処理決定のプロセスを構築する」ことを決めた。

また、同委員会で策定された改善内容は外部の有識者ら4人で確認、評価を実施する。今回の会合の評価結果についても2010年6月をメドに公表する予定で「タイムリーで的確な情報開示に務める」(豊田社長)としている。トヨタはグローバル品質特別委員会の開催で、信頼回復に向けた新たな一歩を踏み出した。

《福田俊之》

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